
鈴ちゃんを鈴缶に忍ばせた僕は、最初のデートスポット「ジャパンスネークセンター」なる謎の施設にやって来ました。
ジャパンスネークセンターは、グンマー帝国のオオタシティ深部にあります。

昭和パラダイス感マシマシの入口には、なぜかニワトリがいました。
「なるほど、ヘビの餌となるタマゴのために飼われているのか」
僕の聡明な頭脳は、すぐさまこの謎を解明しました。
しかしグンマーでは、雄鶏もタマゴを産むとは、驚きです。
さすがグンマー帝国の科学力。

そんな怪しいDNA研究を密かに行う施設が、ジャパンスネークセンターだというのでしょうか。
おそらく研究の最終目標は、ヘビ怪人を世に生み出すことであろうと僕は推察します。
ジャパンスネークセンターはかつて「藪塚(やぶづか)ヘビセンター」と呼ばれていたようですが、いつの頃か悪の組織としてカッコよく、名前が変えられました。
案内図のオレンジのところが北口で、緑のところは謎の集落「三日月村」へと通じています。

園内には、僕の他にもちらほらと謎施設を見学する人たちがいました。
皆、どうやってここの存在を知ったのでしょうか。

ジャパンスネークセンター北口手前のところに「日本蛇族学術研究所」(にほんへびぞくがくじゅつけんきゅうしょ)なる謎施設があったので、ショッカー的な謎の秘密組織の存在を知ってしまった僕はついに消されてしまうのかと思いましたが、調べてみると、外向きにはちゃんとした財団法人で、このジャパン・スネークセンターの経営母体であると記されていました。

まあ僕はといえば、この格好ですから、悪の組織的に完璧なカモフラージュができていますから、同類とみなされて見逃されたのかもしれません。
今日たまたま着て来たこのTシャツは、娘からのプレゼントで、イラストはヒグチユウコ嬢が描く”ギュスターヴくん”です。
一見ネズミを捕食するネコのようなイラストですが、手はヘビで足はタコ。頭にはアンテナのようなものがあり、全体的にみると宇宙人のようにも見えます。
この”ギュスターヴくん”についてですが、佐織さんは

「14年前の9月23日あたりに、群馬の千代田町から、クワノウチに連れてきた一匹の猫に似てる~」
とのことです。
確かに。

14年前といえば2011年(平成23年)。
3月11日に東北地方太平洋沖を震源とする大規模な地震災害「東日本大震災」(ひがしにほんだいしんさい)が起きた年でした。
その年の9月23日あたりに閉じ師でもある佐織さんは、一匹のネコを連れて台風の中、五ヶ瀬のイザナギ・イザナミ二神に引き上げられ、桑野内にやってくることになるのですが、その時遭遇したのが台風第15号「Roke」(ロウキー)でした。
この日本列島を舐めるように通過していった台風第15号は最低気圧940hPa、最大風速45m/s (85kt~115kt)で、死者16人 行方不明者2人 負傷者337人を記録しました。
身の危険を感じながら桑野内帰りを果たした佐織さんは、今年のちょうど同じ頃にグンマーに旅立つ僕に、フラグを立てます。
「今度は五条さんがリアルすずめの戸締まりやらされる~!神たち完璧だなぁ😁」
と。

で、今年9月23日ごろの日本、トリプル台風発生💦。

だがしかし、ワイはこれを跳ね返すの図。

とまあ、そんなわけで、ジャパンスネークセンターです。

ここの資料館では、世界征服を企む謎の国際的秘密組織が悪の怪人を製造する過程の一端を知ることができます。

ジャパンスネークセンターの経営母体である「日本蛇族学術研究所」は、文部科学省管轄の一般財団法人で、1968年6月1日に設立されました。

主として毒ヘビの研究、及び利用を主目的として運営され、「毒ヘビ110番活動」として、毒ヘビに関する外部からの問い合わせや協力要請にも対応しています。

日本で唯一、ヤマカガシの毒に対する血清を製造・保管している施設でもあり、咬症が発生した際は空路・陸路で搬送を行う体制が取られているそうです。

かつては天然記念物である岩国のシロヘビも多数飼育、及び繁殖させていた実績もありました。
近年では警察に押収及び保護されたヘビ類の引き取り手となっており、結果として施設内で飼育するヘビの種類・個体数がさらに増加しているとのこと。
飼いきれなくなった叶姉妹のニシキヘビ(アルビノ)を受け入れたのが、ジャパンスネークセンターでした。



昭和チックなジャパンスネークセンターにはかつて食堂があり、蛇料理の提供も行われていたのだそうです。
とんがったグンマーの秘密施設、それがジャパンスネークセンター。

敷地内には採石場跡の洞窟があり、以前は恐竜の模型やアナコンダが飼育された水槽などが展示され、人気のスポットだったそうです。
今は落盤の恐れから、閉鎖されていました。

さらに敷地の奥には、

白蛇大神と白蛇観音が祀られています。

これは飼育、採毒実験等で死亡した蛇の供養を目的としたものだそうですが、

なかなか迫力ある観音像となっています。

佐織さんが生まれる前、鈴さんは興梠家が遊びに来ると、よくこのジャパンスネークセンター(当時は蛇センター)に連れていったそうです。

また佐織さんたちにとっても、ジャパンスネークセンターは遊び場だったとのことです。
さすが橋本の血を受け継ぐ媛巫女たち。秘密結社の研究施設も、彼女たちにとっては行楽の場であったわけです。

ヘビは霊的にも特別な力を持っていると云われますので、何か関係があるのかもしれません。



えっ?放し飼いされてるの?

ジャパンスネークセンターでは、訪れてしまった人間も、しょせんヘビ様の供物でしかないのです。

僕は鈴缶の鈴ちゃんに導かれ、最後に採毒室という施設に連れ込まれました。

美しい白ヘビ様。

下にはお賽銭箱と、ヘビ様信者へのお布施としてヘビ皮が置かれていました。

さて今から、ここで「ヘビとのふれあい」と称して、ヘビ様と同化する改造実験が行われるようです。
ギュスターヴくんも、ジャパンスネークセンターでヘビ手にされたのでしょう。
いや~ん、なにこれ、かわいい~かも。
ヘビ様のチロチロと出す舌で、頬をペロペロして欲しい衝動に駆られます。

ヘビ様はおなかが鈍感のようで、こうして手に乗せている分にはおとなしいのだそうです。

こうしてすっかり感化されてしまったら、売店でジャパンスネークセンターグッズを買い求めることができます。

この娘の名前は“Meduーchan.”
「時はX0XX年ー、遥か遠い未来の群馬県にも、ジャパン・スネークセンターは存在していたーーー。
2025年の巳年も終わりを迎え、年越しの瞬間に白蛇観音の写真を撮ろうとシャッターを切った巳継は、フラッシュにしてはあまりにも明るすぎる光に身を包まれた。
あまりの眩しさに目を閉じ、恐る恐る目を開けた巳継が見たものは、光り輝く白蛇観音と、その周りに立ち並ぶ無機質で未来的な建物であった。呆気にとられながらも、自分の身に何が起きたのかを確かめようと周囲を見渡す巳継。すると突然後ろから「こんにちは~」と、明るい優しそうな声が聞こえてきた。
人がいるという安心感に安堵しながら、笑顔で振り返った彼の視界に飛び込んできたのは、ジャパンスネークセンターのロゴが入ったシャツを着てこちらに手を振っている、頭が “ペットスネークだらけ” の少女…いや、『ヘビの研究をしすぎた結果、メデューサになってしまった未来のJSC研究員』メデュちゃんの姿だったーーー」
・・・やはりジャパンスネークセンターの真の目的とは!・・・

💛
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五条桐彦様 こんにちは。今回はヘビ様ですか。私はヘビは大の苦手。ヘビが平気な方は尊敬してしまいます。あと苦手なのは熊と猪。最近高野山には頻繁に出没しているようで、友人から絶対に行かないようにと言われています。それで現在欲求不満でストレス溜まりまくり状態です。😅
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asamoyosi様
私も山中でヘビに遭遇すると、ゾゾっとしてしまいます。
今回、手のひらにヘビを乗せてみたのですが、すると不思議なもので、可愛く見えてきます。
イノシシはどこにでもいますが、クマは怖いですね。
九州はクマはいない、となっていますので、今のところ安心ですが、最近はやたらクマの気が立っているように見えます。
これも人のせいなんでしょうね。
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