姫路神社:常世ニ降ル花 神門如月篇 03

オミヅヌは、神門家に養子に迎えられた人であったと伝えられている。 鳥取県の姫路神社(鳥取市気高町八束水)が、かれの生家であったという。 この神社は、かれの母君の閇知泥姫と関係があると言われる。 オミヅヌの后は、フテミミ(…

島根・鳥取の巨大風力発電計画のその後

島根県と鳥取県西部に、巨大風力発電を建設する計画がありました。 その候補地の一つに、東出雲王家・富家(向家)の最大聖地にして、王家の墓でもある「天宮山」に限りなく隣接する大出日山エリアの開発がありました。 この情報を聞い…

波波伎神社:八雲ニ散ル花 荒覇吐篇 05

「おお、これか」 空に薄く朝日が差し込む頃、太く天に向かって伸びる大木に、藁で編み込まれた大蛇が数人の男衆によって巻きつけられる。 大彦は目を輝かせ、その祭事の全てを見ていた。 「この祭りを一度見ておきたかった」 大和で…

母木神社:八雲ニ散ル花 荒覇吐篇 04

伯耆国の西部の方には、ホウキ(宝木)という高い神木が生えていた。 「ホウキ」とは、「ハバキ」の発音がのちに変化したものであった。 それで国の名前をつけるときに、そのホウキに当て字して、伯耆の国となった。 鳥取市気高町宝木…

賣沼神社:八雲ニ散ル花 八上恋歌篇 03

騒々しいのは嫌いだわ。 夏を惜しむ蝉の高鳴りも、姫さま、姫さまと騒ぐ家の人たちも。 小川のせせらぎに足を漬けて、私はのどかな曳田の空を眺めていた。 「姫さまー」 また呼んでる。分かっているわよ、あの人が来ているんでしょ。…

白兎海岸:八雲ニ散ル花 八上恋歌篇 02

いつぶりかしら、故郷の海を見るのは。 あの人と初めて会った時も、こんな海風の吹く日だった。 大山の祭りの後に立ち寄ったのだと言っていた彼は、肩にかけていた大きな袋を砂の上に下ろし、海を見ていた私の横に座ってきた。 「やあ…

宇倍神社:八雲ニ散ル花 番外

武内大田根は足元に転がる蝉の死骸を眺めていた。 蝉は一生のうち、最後の数日にありったけの生を放ち、そして死んでいくのだという。 「私は蝉だ」 彼はこれまでの人生を振り返り、僅かに掴んだ栄華の果てに、終焉を迎えつつあるのだ…

赤岩神社

創立年月不詳、往古より大神山神社の摂社にして赤磐権現と号す。最も幽邃にて赤岩壁立つ間に鎮座地あるを以て此の社号あり、明治元年赤岩神社と改称せらる。 – 鳥取県神社誌より 蒜山の茅部神社からの帰り道、ちょっと面白そうなとこ…

鳥取砂丘

そうだ、海へ行こう! 1年半経ってもロクな政策を打ち出せない全ての政治家と、不安を煽ることしかできない全てのマスメディアにうんざりな僕は、鳥取に向かうことにした。 あの砂の丘を目指して。 7月末の昼間の砂丘では、こんな油…

大神山神社:八雲ニ散ル花 番外

出雲族は朝日信仰をもち、日の出を拝んだ。 大和に王権が出現する以前に存在した古代出雲王国の支配地には、「朝日」という地名が多い。 とくに春分、秋分の日に山から朝日直射す日は、季節を知る大切な日でもあり、都で大祭が行われた…