
熊本の高森のちょっと奥にすごいところがありました。

近くまで車で行けるものの、道は細く荒いです。

ここは牧場の中。
道々には牛糞も落ちているので注意が必要です。
5分も歩かないうちにこんもりとした森が見えてきます。

トトロが出てきそうな森のトンネルを抜けると、

そこは別世界。

なんともすごい夫婦の杉。

これが「高森殿の杉」(たかもりどんのすぎ)です。

雄杉の枝ぶりがすごく、一度地面に落ちた先も森ができています。

まるで荒ぶるメデゥーサのごとくです。

とてもフレームに収まりません。

四方に枝を伸ばす雄杉の横に、

鎌首をもたげるヤマタノオロチのような雌杉があります。

生々しい樹肌。

天に向かって垂直に伸びています。

高森殿の杉があるこの地は、戦国時代末期、島津に攻められた高森城主「高森伊予守惟居」と側近の「三森兵庫能因」自刃の地だそうです。

高森城主従の墓所と伝わります。

二人の無念が形になっているのでしょうか。

しかしそこに立つと、ただただ、自然に対する畏怖の念を感じるばかりです
ある女優がここでパワーをもらって結婚に至ったなどの話もあります。
ちょっと足を伸ばして損はない、そんな場所でした。
