北九州市八幡の山奥にある「河内藤園」(かわちふじえん)は「一度は訪れたい絶景」のひとつとして、近年世界中から注目を浴びているところです。
そこはまるで、藤の楽園のようなところでした。
河内藤園は個人で経営されています。
藤が好きな人に楽しんで欲しいというオーナーさんの希望で、ほとんど広告などは行っていません。
しかしTwitterでその光景が紹介されると一気に人が押し寄せました。
河内藤園はびっくりするくらい山奥にあります。
そこへ一気に人が押し寄せると、大渋滞になります。
今は日時指定の前売り券が必要となりましたのでご注意を。
朝一で訪れてみましたが、入り口は既にかなりの人で賑わっていました。
しかしまだ誰も足を踏み入れていない園内はとても静謐で幻想的な雰囲気に包まれています。
藤はちょうど満開を迎えたばかりでした。
園内に入ると80m続く大きな藤のトンネルが出迎えてくれます。
白、紫、ピンク色の様々な色の藤の花が、差し込む朝日と相まって、とても幻想的です。
辺りは花の香りに満ちています。
やがてトンネルを抜けると
大きな藤のドームがあります。
まるで星空を見上げているような満天の花。
紫の光が溢れています。
丘を上っていくと小さなドームもあります。
こちらは花の房が少し大きめです。
花の檻に捕らえられている気分です。
園内は、藤以外の花もいろいろ咲いています。
丘を上りきると、目の前に広がる広大な藤棚に再び驚きます。
何本もの藤の木が、その枝蔓をひたすら広げています。
長く下がった藤のカーテンを腰をかがめてくぐります。
幹の形、
花の色も様々。
代々受け継いだ、オーナーさんの愛情を感じます。
そしてその愛が、多くの人をこれほどに感動させます。
訪れる僕たちも節度をもって、大切にこの光景を永く守りたいものです。
ところで、花は咲き始めも良いですが、散り際がまた美しいものです。
しっとり雨に濡れた、散り際の藤園にも訪れました。
霧雨のように降る雨に、花の色も濡れています。
清楚だった花が、大人の色香を漂わせていました。
美しい、紫の絨毯が広がっています。
グラデーションも蠱惑的です。
まるで飾り並べた花かんざしのように、美しく妖艶な世界を見せてくれました。
見頃はゴールデンウィークの頃です。
苦労しても一見の価値がある、そんな藤の楽園です。