奈良に「飛鳥の神奈備」と称される由緒正しい古社があります。
「飛鳥坐神社」（あすかにいますじんじゃ）とそこは呼ばれています。
明日かと言えば奇岩奇石でも有名ですが、参道入口にある手水舎も独特の形状をしています。
鳥居の手前、右手に見える井戸は、平安時代に流行した古代歌謡・催馬楽のなかで
「飛鳥井に 宿りはすべし や おけ 陰もよし 御水も冷し 御秣もよし」
と詠まれた「飛鳥井」であると云われています。
この神社は、古代の歴史を知らなければ、単なるB級スポットとしての印象しか受けないのかもしれません。
しかし太古には、子孫繁栄は重要なテーマだったのです。
祓戸社を過ぎて、小高い丘を上ります。
飛鳥坐神社の鎮座する森は、古来、「飛鳥の神奈備」と呼ばれてきました。
丘を上り詰めると、立派な社殿が鎮座します。
この社殿は「丹生川上神社 上社」のものであったそうですが、当社がダムの底に沈むということになり、遷座にあたって本来は旧社殿を解体して移設する計画だったのを、先代宮司の希望で社殿をすべて新築したそうです。
それで旧社殿をもらい受け、建てたのがこの社殿だと云います。
ピカピカになった「丹生川上神社 上社」の社殿よりも、よほど飛鳥坐神社の方が神さびて威厳があります。
さて、飛鳥坐神社の祭神は「事代主神」「飛鳥神奈備三日女神」「大物主神」「高皇産霊神」となっています。
「出雲国造神賀詞」に、出雲から大和に遷宮された神々の名が記されていますが、そこに、「カヤナルミノ命の御魂を飛鳥の神奈備（飛鳥坐神社）に鎮座させて」と述べられていると云います。
「カヤナルミノ命」とは事代主の息子、出雲9代大名持「鳥鳴海」（トリナルミ）王のことです。
鳥鳴海は亡くなった後に、伯者国日吉津の「蚊屋島神社」に祀られたので、カヤナルミノ命とも呼ばれたと云います。
しかし飛鳥坐神社の祭神の中に「カヤナルミノ命」の名は見えません。
これはカヤナルミノ命を漢字で「賀夜奈流美命」と表記したため、後の人たちが鳥鳴海を女性を勘違いして「飛鳥神奈備三日女神」として祀ったものと思われます。
飛鳥坐神社を散策して思わず目につくのは、そこかしこに置かれた「陰陽石」の数々です。
「陰陽石」とは見ての通り、男性女性のシンボルを模った石のことです。
古代においては幼くして命を落とす子供達も多く、とかく子孫繁栄というものが大切にされました。
そうした背景のもと、これら陰陽石は出雲の幸神（サイノカミ）信仰から生まれたものだと思われます。
眺めていても卑猥な印象は感じられず、現代においても、純粋に縁結びを求める男女にお薦めできるスポットであると思います。
境内のもっとも奥に鎮座する「奥の大石」、
玉垣に囲まれた場所に鎮座する高さは約1メートルの神体石は、境内に点在する陰陽石のなかでも一際神聖さを放っていました。
飛鳥坐神社では、毎年2月の第一日曜日、天下の奇祭と名高い「おんだ祭り」がとりおこなわれます。
祭では、天狗が男根をかたどった筒を股間にあて、観客に向かってこれ見よがしに見せびらかしたり、翁が介添えをするなか、おかめと夫婦和合の所作を演じるのだそうです。
古代出雲族は女系社会であり、一夫多妻制であったと云います。
そうしたことから、性に対しおおらかな一面もあったということです。
賑やかな当時の暮らしぶりも垣間見れたような気がする、そんな聖地でした。
偲フ花 
阿太加夜神社はホーライエンヤの舟がある神社のことですね。藁蛇のお目々が可愛くて写真を撮った記憶があります。🐍👀
夫を亡くした多岐都比売命が同じく息子である事代主を亡くした姉の田心姫を頼って、しばらくは阿太加夜神社のとこに一緒に住まわれたのですね☺
そして田心姫は米子の宗形神社に移られたということなのですね。
宗形神社に三本のまっすぐにそびえ立つ立派な御神木が拝殿の前、階段上がったとこにあって、私には田心姫、多岐都姫、市杵島姫に見えました。宗形神社は空気が澄んでいて地元で１番好きデス。その向かいにあるフレンチのRestaurantもオススメです。
近くにある阿陀萱神社は、やはり阿太加夜神社の分社的な存在なのですね。となると、ナルミは山陰では、
蚊屋島神社に鳥鳴海が元は祀られてた貴重なお社ということかもしれませんね。
木俣姫→もしかして下照姫の地元伝承は、また調べてみようと思います…大国主大神、八神姫との子供のタキキヒメ（木俣姫）とは、タギツヒメに語感が似てますよね。。下照姫、高照姫ともに宗像三姉のタギツヒメの娘ですしね（富家口伝によると）
五条さんの云われる通り、西王家の口伝がないので、大国主大神とタギツヒメ（記紀では田心姫になってますよね）との間にもうけた娘や息子はややこしいです。真実の系図は本当はわかってないのかな。。
色々と神社やら地元伝承を調べてみます。
度々お忙しい年末にご返信ありがとうございます☺
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こちらこそ、フレンチなRestaurant情報をいただきました😊今度訪ねた時は、寄ってみます♪
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こんにちは。出芽のSUETSUGUと申します。気になることがあって返信致しました。地元に阿陀萱神社。（あだかや神社）があり、
御祭神には諸説あるようです。
★神社の由緒書き
木俣神このまたのかみ（御井神）
★古事記からの推測 下照姫
★地元伝承 加夜奈流美命
この阿陀萱神社がある地域を成実地区といいます。成美小学校とかナルミだらけです。このカヤナルミは
飛鳥坐神社にあって、室町時代の『五郡神社記』や『大神分身類社鈔』ではカヤナルミとは高照姫命の別名であるとしているようです。高照姫は記紀には登場してない感じだし、先代旧事本紀においては事代主の妹と書かれています。富家口伝では高照姫は、大国主大神の娘となってて、アジスキタカヒコネと兄妹で徐福に嫁いでる。。天香久山こと五十猛の母さんですよね。。もう、完全に頭の中アウトになりました（笑）
出雲の古い伝承などと照らし合わせてみると女神、下照姫としてアダカヤヌシとされてたり。。下照姫高照姫は別神だと私は思いますが。。同一神とするには、出雲には別々の神社がちゃんとあります。
話を戻します。五条さんのおっしゃられるように、米子市のすぐ近く、でっかいイオンがある辺、日吉津というとこに蚊屋島神社がありまして、カヤナルミが御祭神ではないかと最近知りました。本来は事代主が鳥取姫？との間にもうけた子供、鳥鳴海のことかなあと私も思い始めています。鳥取ですから。確かに女神と間違えそうな漢字ですよね、地元伝承は間違えないで欲しい(T_T)
しかし、木俣神＝カヤナルミ説からのあだかや神社が気になります。。
今、八重浪津身、八千矛以外の大名持、少名彦を米子、安来、松江、出雲、雲南あたりで探しています。天之冬衣、オミツヌあたりはありましたし、アジスキタカヒコネは結構あります。2つの役職名以外では、タギツヒコもありました。女神もまあまあいます。が、ツートップとなるとなかなか探しにくいです。
鳥鳴海を探しています。何か情報がおありでしたら教えて頂けたら助かります。
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出芽のSUETSUGUさん、こんにちは。
アダカヤ社といえば、松江市の阿太加夜神社が本社だと思います。
そこは、大国主が亡くなられた後、后の多伎津姫が、姉の田心姫を慕って移り住んだ場所だと言うことです。
田心姫は後でオウノ群を離れ、伯耆国へ移り住んだと伝えられ、その場所が宗形神社となっています。
阿陀萱神社は、その宗形神社に非常に近い場所に鎮座しているようなので、その祭神は田心姫か、もしくは彼女に付き従った一族の先祖神である可能性が高いのではないでしょうか。
鳥鳴海は奈良の飛鳥坐神社くらいしか思い浮かびませんね。なぜ彼が奈良で祀られているのかも謎ですが。
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そうですね！ 奥飛鳥への道は、そのまま進むと吉野に繋がっていましたね！
奥飛鳥も雰囲気いいです。是非行ってみてください。何かわかりましたらまた教えてください。
私ももう旅行したくてたまりません。そろそろ計画立ててもいいかな…と思っていたら、またコロナがかなり大変なことに。悲しいですね。
早く奈良や出雲に行きたいです！
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熊本人吉の見知った景色の惨状を見ていると、切なくなります。
そのうち行こう、と思っていたら、地震などの天災で地形そのものが失われるということもあります。
数年前からなんとなくですが、この美しい景色を残しておかなくてはいけないという使命感のようなものが湧き上がり、強引に旅をしてきました。
あと2年ほどで、国内の行きたいところは行き尽くす予定でしたが、ここにきて足止めです。
しかし日本の神々は、きっとまた私たちに旅する機会を与えてくれると思っています。
その時に向けて、心と体を健康に保たなければなりませんね。
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カヤナルミ…何か聞き覚えがある気がするけれど、何故だったか…。出雲国造神賀詞で目にしたから？ いや、私の頭で、それはない。 で、思い出しました。奈良県明日香村柏森、奥飛鳥と呼ばれるその地に加夜奈留美命神社があって、一度行っていたからでした。小さな神社ですが、地域の人たちにとても大事にされているようです。以前、新日本風土記だったか、テレビで奥飛鳥が紹介された時には、地域の方に順番で、掃除したりろうそくを灯したりというお当番が回ってくる様子が映されていました。
地元の方が作成した手書きの奥飛鳥の案内マップでは、「加夜奈留美命は大穴持命の娘、下照比売と言われ…」と下照姫になってしまってはいますが、大己貴ではなく大穴持と書いているところが、この辺りでは「大穴持」の方が一般的なのかな？と思わせます。
奥飛鳥の、飛鳥川に掛ける男綱と女綱、男綱は雄の龍神、女綱は雌の龍神のシンボルで、悪いモノが村に入ってこないように、そして五穀豊穣を祈願。
出雲の信仰がひっそりとしっかりと受け継がれているようです。
なお、数年前までは本数は少なくとも柏森に行くバスがあったので私でも行きやすかったのですが、その路線は廃止となり行きにくくなってしまいました（泣）。
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加夜奈留美命神社、行ったことありませんね、気になります。
検索すると大穴持神社なども比較的近いところにあります。
奥飛鳥、奥出雲、奥と付くだけですごくいにしえ深い感じになりますよね。
また奈良巡りしたくなりました。
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