「こんばんは。突然ですが嘉麻市の日天宮って知っていますか?」
謎の人妻ちゃんからLINEがあり、僕は椅子からずっこけました。
いや、ずっこけはしませんでしたが驚きました。
「未だ気になりつつ行ったことのない場所ですが、ここ最近で3人目ですよ、その話題を僕に振ってきたのは。来いということですかね。行きます?」
そんな感じで行ってきました、日天宮へ。
「呼ばれないと辿り着けない聖地」というフレーズはもはや陳腐化しつつありますが、日天宮は知らないと辿り着けない場所にありました。
それは西九開発という産業廃棄物処理場の敷地内に鎮座しており、働く自動車さんたちが行き交う荒涼とした道の先にありました。
GoogleMapくんがナビってくれた場所は、山を挟んで反対の場所。
「ここ違います」
助手席の謎の助手妻ちゃんがそう言ってくれなければ、僕は間違った入口から、狩猟の罠も仕掛けられているであろう道なき山中を藪漕ぎしていたはずです。
本来の入口にたどり着いてみれば、駐車スペースも設けてあり、案内板も随所に用意されています。
マップも掲示されており、参拝を拒まれているということではないようです。
しかしどう見ても私有地ですから、所有者に感謝してマナーを遵守すべきです。
さて、怪しい男女が二人、ひと気のない森の中へ入っていきます。不純異性交遊です。
すると間もなく「月読宮」と書かれた岩がありました。
なぜ月神が学問の神とされているのかのツッコミはさておき、丸く彫られた月輪が気になります。
これか。
なんだか埋まってますね。
その先にご鎮座の「星岩宮」、この二つの磐座は古老の話によれば昔は岩を見上げるように参拝していたが、いつしか土が覆い深く埋まってしまったとのこと。
さらに謎の人妻ちゃんが現地の人に聞いた話では、この参道の砂はあえて敷いたのではなく、山の奥から流れてきたものだいうことです。
真砂土かな。まるで海辺の砂のような感じですが。
真砂土が雨のたびに流れ出て、どんどん磐座さんは埋まっていったのでしょうか。
星岩宮ですが、星のような模様があるとのこと。
う~む、
どれじゃい。
これかなー。
よく分かりません。
なんて夢中になっていたら、人妻ちゃんに置いていかれてしまいました。
まてよ~、アハハハハッ♪
などと脳内お花畑を楽しんでいると、「ハライドの神」なるものに出くわしました。
ハライドの神、祓戸ね。
ここに老夫婦が住んでいらしたとか。
見たところ、水は今は湧いていないようですが。
ハライドの横に、おお、立派な鳥居があります。
茫洋とした果てのない階段をのぼりつめると、
のぼりつめると、
のぼりつめると見えてきました、
日天宮が。
背後にはモビルアーマーのような巨大な磐座がご鎮座なされています。モノアイのようなものは太陽の刻印。故に日天宮!
この浮き彫りが彫られた時代は不詳とあります。
僕の知る古代の日形月形は、先の月讀宮のようにただ丸く浅く削っただけのものが多い気がします。
これは後の修験者が掘ったものではなかろうか。なんだか技巧的で新しい印象を受けます。
修行を行っていた時にここに光でも差したのでしょうか。
小さな社が設けてあり、
小さな石と鹿角が納められていました。
ところで先ほどから謎の人妻ちゃんの姿が見えません。
天狗にでも攫われてしまったのでしょうか。さらば人妻ちゃん。君の分も生き延びて、僕は幸せになるよ。
日天宮の磐座はかなりずんぐりしていますが、いくつかの岩を積み上げたような形をしています。
奥の方も似たような岩がボコボコとしており、そして一枚岩の大地のようになっています。
不敬かと思いましたが、岩の上に登らせていただき、確認してみました。
なんと、もっと不敬な奴がおったわ。
この磐座の台地は山の尾根に続いており、反対側は西九開発さんの処理場が広がっていました。
あ、人妻ちゃん発見!天狗に攫われておりませんでした。
謎の人妻ちゃんが見上げる巨岩は「月天宮」。
男神だそうです。
あっちが女の子、こっちが男の子。
しかしこの男の子、半魚人みたいだ。
これひょっとして、後ろの丸いボコボコ岩が甲羅で亀の磐座になっているのではないでしょうか。しらんけど。
謎の人妻ちゃんが再び歩き出します。
「冨具永大明神」、商売の神様。
冨という字を見て、僕の口によだれが溜まります。パブロフの犬です。
その隣に、いかにも石を組みましたと言わんばかりの磐座が。
おお~なんだこれ~かっけー。
この秘密基地感、テンション上がる~っ!
これは塩釜宮。シオツチのをぢさんを祀っているのでしょうか。
そしてなぜか子宝安産。
「信者談」というのが冴えています。
これらの宮名、由緒などはいったいいつから言い伝えられているのでしょうか。
全般に子孫繁栄を願ったもののように見受けられます。
「以前はここまでしかなかったのですが、この先に比較的新しく見つかった磐座があります」
「最新の…」
そうして謎の人妻ちゃんに、ひと気のない山奥の、大声で叫んでも誰も助けに来てくれないような奥地に連れてこられて見せられたのは、
まあ、いわゆる、
天の岩戸などと称されたりする、例の磐座なわけです。
窪地の中には子宝石のようなものが置かれています。
息子のムスコのような可愛い石です。
アワビの貝殻が杯の代わりに置いてあります。
この前、岡山で鬼のさし上げ岩を見たばかりですが、日本中にこのような磐座が無数に存在しており、大切に祀られ続けていることに感銘を受けます。
まさか地元の近くでこのような立派な磐座を見ることができるとは。
今日、僕がこの場所に立っているという事実は、謎の人妻ちゃんのおかげによるものです。
彼女は僕が自力でたどり着けるなら、それでも良かったと言っています。
2022年8月8日、この日にこの場所に僕が立っていれば、彼女は満足だったと。
謎の人妻ちゃんが意図するところは、僕には果てしなく謎です。
でも確かに、この日ここに立って思ったのは、胃の中にすとんと落ちてくる、言い表しようのない安堵感でした。
この日天宮の磐座群は、幼き命の生存率が低かった古代人の、子孫繁栄を切に願った聖地であろうと思われます。
おおらかで、それでいて命の誕生の神秘を愛した、いにしえの人たち。
その願いは果たして現代の我々たちに、どう受け継がれているのか。
ジェンダー論も良いとは思いますが、その影で薄れゆく種の存続。
男らしさ・女らしさなどという言葉は死語となりつつありますが、本当に死語になってしまった時は日本人の種というものが滅ぶ時ではないのか。
浅はかなメディアやタレントが垂れ流す情報に踊らされず、今一度自分の命に向き合って、熟考が必要な時が来ていると感じるのです。
男尊女卑は秦国人渡来によってもたらされました。そうではなく、女尊男尊の母系社会王国があったころの男らしさと女らしさ、それが日本人本来の思いやりです。
古代出雲人は王族の遺骨を山中の巨石の元に埋葬しました。
輪廻転生を信じた彼らは、そうすることで母なる大地から新たな命が芽生えることを願ったのだと思います。
それが後に夫婦岩や天の岩戸のような磐座信仰へと変遷していきました。
そしてやはり、日天宮の磐座は亀の磐座として見出されたのではないでしょうか。
亀は長寿の象徴で、龍宮を彷彿とさせる生き物です。
この近くには全国でも珍しい「鮭神社」が鎮座しており、豊玉姫の影響を感じさせるのです。
ここに来ると懐かしい感じがするという謎の人妻姫。
この国に点在する龍宮とは、そういった場所なのかもしれません。
産廃処理場という不浄とも思われる敷地内ではありましたが、聖域内はとても清浄で、厚意で立ち入りが許され、こうして整備がなされていることに感謝します。
そして子々孫々の代まで、このような古代人の記憶と想いが受け継がれますよう、心から願うのです。
日天宮行かれましたか。
よきかなよきかな。
いつもシミュレーションで天球をグリグリ回したり、太陽系の外から地球を見たりしている人間からすると2022年8月8日に特に意味は無い事を申し添えます。(というより、むしろ毎日が特別な日。)
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毎日が特別な日、全くそうですね♪
久山の白山神社は行かれたことがありますか?九州王朝説の方によれば、あそこが白山の大元なのだとか。何かご存知でしょうか?
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つい夢のないことを書いてしまいました。すみません。
ゲートが開いているときにポータルに立つって考えたらステキですね。
コメントで書くには荒唐無稽すぎるので、いつか拙ブログに書こうと思います。
ただ白山神社については多分同じ話をN氏から既に聞かれたのでは?
共通する十一面観音で考えれば久山の白山神社の方が後ですが、M島説と真鍋大覚説を加味すると見えてくるモノが無きにしも非ずというところです。
キーワードは〝虎〟〝鉄〟〝道昭(照)〟かな。
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ちょっと訂正。
誤:M島→正:M嶋
それと補足です。
九州王朝説による久山町白山神社の話は、chiricoさんにとって噴飯もしくは憤慨ものかもしれませんのであらかじめご了承くださいね。
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いえいえ、僕自身ポータルやゲートは管轄外ですので。むしろいつでもどの状況でも最高のシチュエーションだと考えています。nakagawaさんの感覚に近いですよ、たぶん。
白山神社については、Nさんから詳しく聞いたのではなく、ネットで拾った情報です。
今回、白山登山が叶わなくて剣山登拝になりました。この欲求不満を久山の白山神社で少しでも補えたらと思ってのことでした。
今回の剣山、及び阿波忌部の聖地巡礼でもかなり面白い発見がありました。白山・白川・白王、それに白蛇・白狐、こうした白をキーワードとする一族の背景には、これまで豊家が関連していると思っていましたが、どちらかと言うと越智家の方が元祖のような気がします。九州王朝説ならぬ、阿波王朝説にも触れてきましたが、越智家が僕の思うような一族であれば、その両説も納得な気がしています。
これからもご遠慮なく、nakagawaさんの忌憚なきコメントお待ちしております♪
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呼ばれるとかそういうの私は直感的に信じる方です。
実は今回の弾丸工程、全く計画してなかってんです。
10日の日に、守屋山から、長野県最南端の駅、南アルプスの中央構造線の西側伊那産地150キロを計画してました。
夜中の2時に諏訪の駐車場をスタートして登山開始20分で引き返し、出雲や京都、果ては九州まで行き先を変えたなど、信じますか?w
散々邪魔が入る時は色々考えたりしますが、逆に今回の背振は恐ろしいほどの邪魔が入り、原田から登ところを基山に変えさせられても強行してしまいましたが、結果色々回れて凄く充実したお盆でした
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どんな弾丸ですか😵呼ばれ方が半端ない😅
脊振はなぜそれほどにnarisawaさんを邪魔したのでしょうか、まだくるべき時ではなかったとか?
女子と山には、暴かれたくたい秘密がたくさんあるのものです☺️
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こうして呼ばれるものなのですねぇ、、、
人妻と行かれたのですか、、、いやあ、縁結びの神様じゃあなくてよかったです!
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うまい!座布団三枚です😆
昨日、四国の剣山で煩悩退散してきました!
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・助手妻ちゃん
・不純異性交遊
これ今回お気に入り!
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君も僕も、あの頃は不純だったよね(しみじみ)😌
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男尊女卑は秦国人のもたらした異教の概念だったんですね🐥知りませんでした。それにしても月天宮の半魚人さんは可愛い顔してますね🐣惚れてしまいそう…🦑💕
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出雲王国時代は女尊男尊の母系社会でした。徐福と共に入国した秦族によって男系社会が持ち込まれます。しかし当初それは多くの人に受け入れられず、母系社会が継続されました。しかし徐々に男系社会に移行していったのは、それを日本人が受け入れたからで、秦族ばかりの責任ではないかもしれません。
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そうですか🐥政治的な強制力とかはあったんでしょうか?民族的な傾向として立場が上の人間の意思に逆らわない日本人に対して、権力でねじ伏せる様な真似をすればどうなるか🦑
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