昔、この辺りの浜は狭くて浅く、ずいぶん奥まで続いていた。里人はこの浜をもう少し深くしようとしたが、そこには大きな石と小さな石が並び立っていた。それを取り除こうとすると大きな石がたおれた。この石を深いところに運ぼうとしたとき、関わった人たちが次々と体調不良になった。
その様子の一部始終を丘の上で見ていた旅人が声をかけてきた。
「皆の衆、その石は夫婦の石ではないのか。元に戻しなさい。ここから辰巳方向に滝の落ちる表浜がある。そこの海水と滝の水で身を清め、海水と水を持ち帰り大石と小石を清め、後々までもお祀りされよ。我は神に仕える者である。」
旅人は消えるように去っていった。旅人の言う通りにすると、体調不良の者たちは朝霧の晴れるがごとく元気を取り戻した。
その後、この夫婦石を清めの神様とし、縁結び、安産、子育ての神様としてもお祀りするようになったと伝えられている。
「立石神社」由緒
三重県志摩市阿児町立神、志摩半島南部、英虞湾(あごわん)に鎮座の立石神社にやって来ました。
ここには「立石明神」として夫婦石が祀られています。
この神社を知ったのは、「相差かまど」でもお世話になった、開物発事さんのブログでした
「昔時はこれを伊勢神宮の二見浦(夫婦岩)に擬して、磯部伊雑宮(いそべのいざわのみや、志摩国一宮)の禊場(みそぎば)としていた」とされ、祭神は不詳ながらも、龍神として「豊玉姫」が祀られていたらしいとのこと。
僕はここが伊雑宮・龍宮の入口ではないかと思いました。
伊雑宮との位置関係はこのようになります。
志摩市阿児町安乗の安乗崎沖の岩礁(大グラ)近くの海底には鳥居に似た岩があるのだと云われており、こちらが龍宮の表参道、立石神社が裏参道ということになるでしょうか。
安乗崎には行かなかったなーと思っていたら、地図の上に神明神社と面白展望台があるじゃないですか。
するってえと、面白展望台から見たこの入江の景色は、まさに龍宮の入り口だったんだなぁと改めて感銘を受けました。
阿児町の夫婦石の横には、十数本の竹が海中に刺さっています。
これは立神の「浅間祭り」によって立てられたもののようで、毎年6月末ごろの大潮の日に行われるそうです。
その祭りの様子を詳しく紹介されているブログもありました。
浅間祭りといえば富士山信仰によるものでしょうが、志摩の海の中に竹弊を奉る当地の祭祀は、「山を誉めると海が豊かになる」という福岡志賀島の「山誉め神事」の、逆説的要素を感じないでもありません。
英虞湾は古代より天然の真珠が採れ、朝廷への献上品として重宝されていたといいます。
しかしその豊かな海は、ミキモトパールの真珠王「御木本幸吉」によって、独占されていました。
長らく不利な区画漁業権契約に悩まされてきた村民らは、権利獲得のために立ち上がり、挙村一致の運動を展開しました。
結果、立石村の村民たちは、英虞湾ほぼ全域での専用漁業権を獲得し、立石の真珠養殖産業の隆盛を迎えたのでした。
これを記念して当地では、毎年1月4日に浜祭りが行われているそうです。
立石神社を見下ろす小高い丘の上には、
何とも神秘的な場所がありました。
たまたま見かけた案内板を登ったところにあった、
大日さんと行者さん。
大日さんは浅間祭りと関係があるようで、
行者さんは、奈良の大峰山の行者講と関係があるようです。
さらにこの立神地区には、「ひっぽろ神事」が伝わる「宇氣比神社」(うけひじんじゃ)が鎮座します。
ここは樹勢がとても良く、
境内は緩やかな傾斜があります。
立石神社の神は、この神社に合祀されているそうです。
宇氣比神社の祭神は、「五男三女神」と「天照大神」、それに「伊弉諾命」。
当社で行われる「ひっぽろ神事」とは、一年の豊作を祈願する神事です。
トリの座(客側)とハゼの座(接待側)に分かれて、五穀豊穣を祈る獅子の舞い、宴会、豊年竿の舞、小屋破り、火祭りなどが行われるとのこと。
祭りのクライマックスには、小屋を壊してムシロや稲ワラを燃やし、それを客側が消す火祭り。
楽師が奏でる横笛の音が「ヒッポロ、ヒッポロ」と聞こえることから、ひっぽを祭りと言われています。
そんな情緒深い祭りですが、最近は祭りに参加する人が減り、存続の危機にあるようです。
日本の歴史を残すためにも、貴重な祭りが守り続けられていくことを、願うばかりです。
🐤英虞湾に岩2つぽぉん‼️一体何があったんでしょうか🦑
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ナニがあったんでしょうね🤭
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🐥もしかしてナニを期待して設置したんですかね。だとすると本末転倒ですな🐣
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ナニかしら期待はしていたのでしょうね🐥
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🐣ナニから期待するナニなんですな🦑
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ナニはともあれナニかしらのご利益はあるでしょう⛩
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お祭りが廃れていくのは、悲しいですよねぇ😭
うちの近くでも、もうお祭りにお神輿担いで歩くの嫌だ!と親から意見が出ます。
準備が大変なのと、それ以上に信仰上の理由、、、というのがあるようなのです。
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氏子さんたちの高齢化などもあったり、さまざまな理由がありますね。
何とかならないものかと思います。
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