
久しぶりに巣食石に会いに行くことにしました。

巣食石は「女嶽神社」(めんだけ神社)の神体岩となります。

2017年に訪ねた前回は、軽自動車だったこともあり、無謀にもこの道を車で進みました。
まあ、止めておいた方がいいです。
先の写真の分かれ道手前のどこかに、停めておいた方が無難です。

案の定、こんな塩梅です。
何か道上でトラブルがあっても、Uターンできる場所はありません。

また途中、「トレッキングコース」なる分かれ道がありますが、ここは直進しましょう。

やがて女嶽神社と巣食石の分岐に出ます。
前回は巣食石に気を取られてしまい、女嶽神社参拝を失念していました。

今回は神社も参拝しようと、先に左折しましたが、なかなかの坂道。

汗だくになって数分登ると、

女嶽神社の横に出ました。

先程のトレッキングコースで左折すると、この正面参道に出るのですが、ね、曲がらなくて正解です。

壱岐は小さな島ですが、その中に二つの霊峰があり、一つがこちら女嶽山(めんだけさん)で、もう一つが男嶽山(おんだけさん)となります。

男嶽山は「サルタヒコ」を、女嶽山は「アメノウズメ」を祀っており、向かい合うこの二つの山は夫婦の神を祀った山となります。

こちら、千木は縦削ぎでした。



では、巣食石に向かいましょう。

参道途中にも、風格のある岩が転がっています。

しばらく歩くと、

見えてきました。
まるでうずくまる獅子のような巨岩です。

巣食石(すくいいし)は、昔この岩の上に「鴻」という鳥が巣を作り住み着いたことが名の由来となっているそうです。
この場合の鴻とは、大型の水鳥の総称で、壱岐で数多く見られたコウノトリだと考えられています。

鴻はこの隙間に、巣を作ったのでしょうか。

この岩の間はゼロ磁場になっているそうですが、時折ここに、はまり込んだり、頭をつっこんだりする人がいるそうです。
個人的には、あまり感心しません。

裏側から見る巣食石は、まるで生き物のような岩肌をしています。

向かいの男嶽山山頂にも、ゼロ磁場といわれる磐座があります。
こちらの磐座はキノコ状でした。

であれば、こちらの開口部は女性を表しているのだと思います。

出雲的かというと、少し渡来系の雰囲気を感じさせる磐座です。
男嶽山は、かつては山自体が神域で禁足地となっていました。女嶽山もそうだったのではないでしょうか。

歴史を知れば、そこには往古の祈りがあったことを知ります。
パワースポットだと持て囃されれば、不用意な行動をとることも止む無しですが、そこはかつての誰かの、大切な場所だったということを、少し思って欲しいのです。

『この岩の間はゼロ磁場になっているそうですが、時折ここに、はまり込んだり、頭をつっこんだりする人がいるそうです。』
………還りたいのでしょうか?
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心地よいと感じるから、そうするのでしょうが、僕が神様なら、そんな不躾な来客は還しもしないでしょうね。狭間をうろつく、何かになるのではないでしょうか。
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