由加神社 本宮

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空が青い。。

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四国から真っ直ぐ家路に就いたはずですが、青い空を見ていると、何故かハンドルを切って岡山に向かっていました。

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辿り着いた場所は、厄除け総本山「由加神社 本宮」(ゆがじんじゃほんぐう)です☆

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由加神社 本宮は、岡山県倉敷市児島の由加山にある神社です。

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参道の階段に点々と置かれた青い箱。
これに一つずつお賽銭を入れるシステムなのかな。

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階段登ったーと思ったら、今度は民家の間を参道が続いています。

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しかも地味に坂道ですな。
天気も良いし、のんびり歩きますか。

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ひ~ぃ、また階段。

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由加神社 本宮は、厄除けの総本山として広く知られ、表参道から19段、25段、33段、42段、61段と厄除けの石段が続いています。

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つまり、合わせて180の五条桐彦の厄を祓い落とすわけですな。

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しかしまあ、なかなかきつい階段です。

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ここが、全国52社の由加社総本宮。

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神仏習合の気配を色濃く残しています。

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由加山は太古より磐座信仰が行われていたとされていますが、天平5年(733年)に、行基によってこの地に十一面観音が祀られ、神仏習合の「瑜伽大権現」(由加大権現)として信仰されるようになりました。
しかし明治時代になると神仏分離令により、由加神社と蓮台寺に分離されます。
ところが後には、形式的には分離したままながらも蓮台寺の僧職が本殿で祈祷を行い、事実上は神仏習合の形態に復することになります。

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平成9年(1997年)3月3日、由加神社が一部の建物を占拠し、宗教法人としての独自活動を開始します。
これによって、蓮台寺と由加神社は対立関係となり、蓮台寺が建物の明け渡しを求めるなどの裁判沙汰に発展しました。
この騒動の背景には、当時の兄である蓮台寺住職と弟の由加神社宮司間の対立が原因となったということです。

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厄落としとはいったい、と突っ込みたくなる事案ですが、まあ聖地に罪はありません。

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当社には大綿津見の神が、斬新な形状で祀られていました。

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地元名産の美味しくいただくタコ様を、神として祀っちゃったのですね。
鮭やナマズは神の遣いとして祀る神社がありましたが、あそこの宮司さんとかはそれらを食べないのだそうです。

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しかしアイヌなどでは食べた生き物を、神として天にお還しするそうですから、これもありだと思います。
何にせよ、頂いた命に対しては、感謝を忘れてはなりません。

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そしてタコ様の奥には、僕のお目当てのものが見えています。

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これが由加信仰の始まりの磐座ですね。
おお、確かに、磐座っぽい。しかし人目に晒され過ぎているからか、僕には神威はあまり感じることができませんでした。

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そして磐座自体は稲荷宮となっていますが、その下は天満宮になっていました。

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上から睨みつけておられる方は、まさかの氏神様でした。

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稲荷宮ということは、磐座には白蛇がいたのかもしれません。

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由加神社 本宮の祭神は、「彦狭知命」(ひこさちのみこと/ひこさしりのみこと)と「手置帆負命」(たおきほおいのみこと)を主祭神とし、「神直日命」(かむなおびのみこと)を配祀しています。
ちなみに本地仏として、主祭神の二神には「阿弥陀如来」と「薬師如来」が当てられています。

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彦狭知は『日本書紀』で、父の手置帆負と共に登場し、作盾者(たてぬい)だったことが記されています。
作盾者とは、古代日本において、盾を作ること、またはその部民を言います。

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神直日は穢れを払い、禍(まが)を直す神とされています。
神産み神話において、黄泉から帰ったイザナギが禊を行って穢れを祓ったときに、その穢れから禍津日神が生まれ、その禍津日神がもたらす禍を直すために生まれたのが神直日神であるとさてれています。
盾は災厄から身を守るものですから、なるほど、辻褄はあっているように思います。

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江戸時代の頃になると、由加山は岡山藩主・池田氏の祈祷所として厚く信仰されました。
また庶民のあいだでは、讃岐国の「金刀比羅宮」(ことひらぐう、通称 こんぴらさん)へ参る際、船で瀬戸内海を渡る前に由加山に参拝するという「両まいり」が流行しました。

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歌川広重の『山海見立相撲』にも「備前瑜賀山」として由加山が描かれ、同じく『六十余州名所図会』にも「備前田の口海浜 瑜賀山鳥居」が描かれています。

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境内にある「銭洗弁財天」(ぜにあらいべんざいてん)も人気のスポットのようです。

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即物的だなと思いつつも、僕も小銭を洗ってみました。

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本殿の下は回廊になっており、

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縁結びの獅子などがいらっしゃいますが、

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中央にあるこれ。
権現様の神使「七十五匹の白狐」だそうで、改めて由加神社が稲荷社であることを認識させられます。

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やはり、磐座信仰から始まった当社の神体は、白蛇だったということでしょう。

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現祭神の「彦狭知命」「手置帆負命」は、本来の祭神ではなかったのかもしれません。

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神仏習合は、各地で本来の祭祀のあり方を変えてしまった可能性があります。
僕は宿坊に泊まったり、座禅をしてみたり、寺は寺でとても好きなのですが、神仏習合の雰囲気にはいつも違和感を感じています。
仏教は人を成仏させる役割もあるため、墓を内包しますが、神社は基本的に死を穢れとします。
寺は寺で、神社は神社であったほうが、純粋で清浄である氣が、僕はします。

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由加神社 本宮では、毎年11月3日に、例大祭である「由加山 火渡り大祭」がおこなわれるそうです。

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これは願いを書いた「願い木」を燃やし、その火の上を裸足で歩く行事だそうで、例年多くの参拝客が訪れるのだそうです。

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このずっと先に、金比羅山があるのかな。

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でも何で、金刀比羅宮と両参りなんだろうね。
二社に何か関連があるかな。

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参道の帰り道、江戸時代から続く由加山名物の「あんころ餅」をいただきました。
参拝で疲れた体に染みる、懐かしい甘さでした。

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2件のコメント 追加

  1. 不明 のアバター 8まん より:

    ちは。五条さん。
    由加神社、私も行きました。
    倉敷という地において御朱印帳はジーンズの布を使用したモノ。
    思わず購入してました。
    岡山は牛窓神社のインパクトのある御朱印も思い出される。手水辺りにポコポコ穴があってカニが潜んでたりもする自然を感じるトコ。是非、訪問してみて下さいな。

    いいね: 1人

    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      8まんさん、こんにちは☆
      牛窓神社はノーマークでした。ちょっと調べてみます。
      以前、倉敷にも1泊しましたが、風情ある良い街ですね。

      いいね

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