高佐士野 〜女神に謳う愛のうた

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自身のルーツを知りたい、そうした自分探しの旅の中で『偲フ花』に辿り着かれる方が度々いらっしゃいます。
こんな僕の好き勝手に書いているだけのブログに、時には心揺さぶられる方がいらっしゃることに、誠に恐縮しております。
天女さんと知り合うきっかけも、そうしたものでした。

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以来、天女さんは僕にお告げをもたらし、彼女のおかげで”俺だけイけてしまうな件”が度々起きてしまうな件なのですが、今回のFU☆ZI☆WA☆RAもまた、素晴らしき経験でした。
ありがたし。

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そこで今回、僕と天女さんは、FU☆JI☆WA☆RAった後、昼食に葉っぱをかじって、大仏のソフトを食べて、さてこの後どうしようか?ってことになりまして、では、と天女さんを僕のお気に入りの「高佐士野」(たかさじの)にご案内することになったのです。
が、店を出た途端に大粒の雨。メヒョ~っ!

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でもまあ、行くだけ行ってみましょってことで来てみれば、どうよ、青空。

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高佐士野とは、初代天皇とイスケヨリヒメ(媛蹈韛五十鈴媛)が出会う、七媛女伝説の地名として古事記に記されます。

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前回訪れた、初夏の新緑にあふれた高佐士野も素敵でしたが、

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冬枯れた姿もまた、美しい場所。

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マムシの心配もなさそうなので、今回は奥まで足を運びます。

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富士林雅樹 著 『出雲王国とヤマト政権』によれば、大和に来た出雲族は、三輪山の良く見える場所に集まって、そこから昇る朝日も拝むようになったとあります。
三輪山の初代祭主に、コトシロヌシの姫君「媛蹈韛五十鈴媛」(たたらいすずひめ)が就任し、出雲王国と同じく年に2回、春正月(春分)と秋正月(秋分)の日に、山の神に祈る大祭を三輪山の西麓でおこないました。

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大和の人々は次第に媛蹈韛五十鈴媛のことを、三輪山の女神であるかのように崇拝し、それで三輪山の西麓の地に、姉妹が一緒に住む宮を建てました。
その地はのちに「出雲屋敷」と呼ばれるようになり、彼女はそこで、太陽の女神を拝む儀式を行った、といいます。

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僕のこのお気に入りの場所が、公式に高佐士野、あるいは出雲屋敷と認定されているわけではありません。
が、そうであることを強く感じさせる神秘さが、あります。
手前の広場は湿地で、大勢が集まる場所には不向きですが、作物を育てるのには良い場所です。
その奥に数段の土盛りがなされていて、ここに屋敷を建てたのではないかと想像します。

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最上段の先は少し低い湿地となっており、雨が降れば川となるのでしょう。

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その先は三輪山のご神域。

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北側にも水が流れる道があり、南側は深い谷になっていました。

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僕と天女さんがしばらく、この奥地を観察していると、先ほどまで晴れていたのに急に雨が落ちてきました。
不躾に屋敷に足を踏み入れたから、女神さまは怒ってしまわれたのか。
すると、

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目の前から、今度は光が差し込み始めました。

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やさしい陽光に、雨の一粒一粒がキラキラと輝いて、その美しい景色に時が止まります。

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神はいつも、どうしてそうなのだろう。

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「桐彦さんに、何かを見せようとしてくれていますね」
隣に立つ天女さんはそうおっしゃってくれましたが、いやいや、これや千葉での数々の奇跡は、天女さんやカネコさんがいらっしゃるから起きていることでしょう、と、僕は心の中で突っ込みます。

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しかしまあ常々、僕は自分のことをこう思うのです。
なんと幸せな人間なんだと。

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翌日早朝、春分2日前だということもあって、朝日を確認するために高佐士野を再び訪れました。

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しっとりとした聖域の空気に、しばし身を浸します。
深海に佇むような、愛しい時間。
古代の人もここに立ち、麗しき女神に愛を歌ったのでしょうか。

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この日はあいにくの、薄曇り。
しかしそれでも、太陽の女神が顔を出す位置は、掴めます。
春分と秋分の日は、三輪山の頂上から陽が昇ると予想していたのですが、南寄りの端から昇り始めました。
春・秋分と夏至の間で、朝日は三輪山の上を行き来するのかもしれません。

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穏やかな静けさの中で、鳥の囀りが響きます。
ああ、僕は感極まって、神に愛を謳います。
麗しくも気高き、孤高の神よ、あなたは、僕など愛さなくて良い。

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僕は「愛される側」の人間ではなく、「愛する側」の人間だから、風の日は風の日の、雨の日は雨の日の、あなたのままでいい。
拗ねていようが、怒っていようが、僕はあなたに会いにいく。
そこで出会う一番素敵なあなたを、僕のフレームの中に、収めたいのです。

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14件のコメント 追加

  1. 不明 のアバター 匿名 より:

    よれさま

    祈願祭ご一緒された方を知っていると思われます。どこかで何かが繋がりますね。ご縁に感謝です(^ω^)

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    1. よれ のアバター よれ より:

      天女さま

      件の祈祷祭後の直会で向かいの席に座っていた人に誘われて、枚岡神社神津嶽に先週登っておりました。

      縁とは不思議なものですね。

      いいね: 1人

  2. tanosiko のアバター tanosiko より:

    植樹奉仕で三輪山へ入る前の早朝、あの場所へ一人でご挨拶に。

    お社が建つ前、古の人もこうしてお山をお参りしていた気がします。

    光と風と小鳥のさえずりだけ、この静謐なひとときの何と有難いこと。

    訪れる度に五条さんに感謝しております。

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    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      ここも、呼ばれなければ辿り着けない場所。
      僕に感謝いただかなくとも、いずれ訪れられていたことでしょう。
      でも、ありがとうございます😊

      三輪山の植樹奉仕、良いご経験をなさってますね、羨ましいです。

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  3. mame58 のアバター mame58 より:

    自然って、すごいですね!! 
    五条さんのブログを見ていると、本当に自然から神を感じます!
    最後の呟き素敵ですね。さずが、神道の方は違うわと思いました。

    いいね: 1人

    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      自然って、すごいですよね、ほんとに!
      こんなにも感動させてくれるなんて。
      僕は神道家でも学者でもない、ただのしがないロマンチストですが、ありがとうございます😊

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  4. よれ のアバター よれ より:

    ◻️千葉・館山 天比理刀咩命ツアー

    ◻️KSGゲート

    『祈願祭?いつだったっけ?』と思ってましたが、その祭事にに自分も参加していたことに、この記事を読んで気づきました。

    たまたまとは思うのですが、訪問するタイミングがチョコっとズレてる(私が行ったチョイ後に五条さんの記事が!)のが『すごく不思議』と思う最近です。

    ※KSGはともかく、チーバくんには私もそう簡単には行けませんですー

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    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      最近はタイミングが異常です😅

      いいね: 1人

  5. 三九郎 のアバター 三九郎 より:

    この時期は、ウグイスの声が響き渡る中、菜の花の匂いに包まれるだけで、幸せです。

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    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      至高のひととき。

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  6. Tomi Kaneko のアバター Tomi Kaneko より:

    「五条殿、まだわらわに気づいてくださらぬのですか?」なんて声😂
    いたずら好きなのは媛神~
    世がなんとなろうと、日は今日も昇ります。 それこそがいとおしく..

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    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      気になっている娘が声をかけてきても気づかないフリをして、消しゴムを隠したりしてイジワルをして、どこに住んでいるのか尾行するものの途中で見つかってしまうような、そんな純朴な小学生でしたよ、僕は😌

      朝に陽が昇り、夜に月が浮かぶ、それだけで幸せだと知ることができたら、若者ももっと生きていくことができるのでしょうかね。

      いいね: 1人

  7. 不明 のアバター 匿名 より:

    初めて五条さんのブログに出会ったのは潮満珠と潮涸珠を探していてブログの中に場所があってその場所に行った事がきっかけでした。それから3年経って五条さんの過去のブログの詩からまた自分がそこに繋がっている事を知り改めて心から感謝が溢れました。古代の姫巫女はその時、束の間でも幸せであればと儚げで現実は今の時代よりも厳しいものなのかもしれません。それでも五条さんの優しさは姫巫女達に響くのだと。。出雲屋敷と思われる草原でみせて頂いた情景は彼女達の精一杯の感謝ではないかなと、大粒の雨が降り、太陽の光とそこに照らされる大粒の光の玉が幻想的で奇跡に溢れていました。そして最後に奇跡の位置の虹。。そこには彼女達の五条さんに対する思いが全てなんとかありがとうとお知らせしたいと現れたのではないかと思います。その瞬間に立ち会える奇跡そしてブログを通して拝見できる奇跡とご縁に心から感謝致します。いつもありがとうございます。

    いいね: 2人

    1. 五条 桐彦 のアバター 五条 桐彦 より:

      なんかね、あの光景には胸いっぱいで、心が”じゅん”ってなったよね。
      神に仕える身だから、自由は少なかっただろうけど、幸せはあったと信じています。

      いいね: 1人

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