
「ハートランドフェリー」にて、礼文島から利尻島(りしりとう)へと渡って来ましたヒャッホー。

バスに乗ってしばらくすると、「カムイテラス」というところに着きました。

黒い倉庫の中では、イケメンフォーリナーがワインを仕込んでいました。

ここには、名前通りのテラスがあるのですが、

その下は溶岩の海岸になっています。

利尻島は、島の中央に利尻山が圧倒的な存在感で聳えており、島そのものがこの利尻山である、といっても 過言ではありません。

利尻島は200万年前に海底噴火によって生まれた火山島で、噴火で流れた溶岩が大地を形成しています。
対して8km隣の礼文島はそれ以前の海底隆起で誕生した島で、両者はまったく異なる形成過程を持っています。
このカムイテラスは、利尻島の成り立ちを一目で実感できる場所なのです。



今回の阪急交通社『秋の利尻島・礼文島と日本一早い大雪山の紅葉4日間』のツアーでは、礼文島から利尻島の沓形港に渡り、利尻島を3/4周するコースとなります。
利尻島は海に沿ってぐるっと車道がつながっており、車だと1時間強で一周できる程度の島です。

とはいえ、ツアーは礼文島と利尻島を1日で巡るプランなので、やはり強行ツアーと言っても差し支えないかと思われます。

利尻島は人口約4,200人程の島で、集落は主に海岸線に沿って点在しています。
特産品としては「利尻昆布」(礼文島産や北海道本土の稚内市産も含む)が高級品として有名ですが、あのタモさんがぶらっとする番組でも紹介されていたように、利尻といえば「ウニ」なのです。
利尻といえば「ウニ」なのです。
大事なことなので、もう一度言っておきます。
利尻といえば、利尻昆布を食べて育ったウニが、それはもう絶品なのです。
こ、これは…、何としてもたべたい。

ところが、このプランにはあろうことか、「生ウニ」を食べる、というイベントが含まれていません。これはいかに!阪急交通社、そりゃないぜ。
そこで僕は、添乗員さんに「どうしても利尻のウニが食べたいんですが、そんなチャンスはワンチャンありますか」と尋ねると、「ワンチャンあります」とおっしゃいます。
それはこれからいく、「オタトマリ沼」の売店のことなのですが、運が良ければ、生ウニの軍艦が食べられるかもしれない、ということでした。

生ウニの軍艦、それは漁があった時にだけ、時価で並ぶのだそうで、添乗員さんが知る限りでは最高額一貫2000円ほどだったと言うことです。
ヒョエ~、それでも食べたい!

そしてオタトマリ沼に着きました。
微笑ましいご夫婦さんの写真が撮れちゃいました。

さて、バスから降りる間際、添乗員さんから「今日はあるみたいですよ」と告げられた僕は、一目散に売店へと走ります。
オタトマリ沼での滞在時間も30分、時間との勝負です。
「(;´д`)ハア、(;´д`)ハア、、おやじ、、、やってる⁉︎」

店内にはいくつかの飲食ブースがあり、一番奥の軍艦コーナーに駆け寄ります。
ありました。
その日の時価だというお値段は、ムラサキウニ2貫700円、バフンウニ1貫800円。
1貫2000円の話を聞いていたので、とてもお安く感じます。

ふおぉぉぉ、こ、これが利尻昆布を食べて育つという、幻の利尻ウニか。
食感はふんわりとろりとしていて、濃厚なのに雑味のないすっきりとした後味😋
バフンウニは色も濃いですが、味はさらに濃く、上等のたまごを食べているようでした。
なら、上等のTKGを食べれば良いじゃないか、とも思いますが、いやいや、やはりウニはウニでしょ。ウニなんです。
ウニ丼もありましたが、軍艦でも十分な味わい。濃く美味しい食べ物は、少しで良いお年頃に、僕もなってきたようです。

また、バスガーさんがおすすめしてくれたご当地ソフトクリーム、

ミックスでいただきました。
味はよく分かりませんでしたが、甘くて美味しいソフトでした。

さて、そろそろ頃合いか。
このツアーの途中で気づいたのですが、ジ、お父さんお母さんたちは、昭和の”5分前行動”が松果体にまで染み付いておりますので、出発の10分前にはバスに戻るという習性がございます。
なので出発10分前に行動を起こせば、

景色ひとりじめ。
ひと気のない観光地を満喫することができるのです。

うっすら逆さ富士になっていなくもなくもない、利尻富士とオタトマリ沼。
利尻の語源はアイヌ語の”リ・シㇼ”(高い・島)ということで、利尻山に由来しているとも言えます。
オタトマリはアイヌ語の”オタ・トマリ”(砂が溜まる沼)に由来するのだそうです。
“オタク溜まり”が由来でなくて、ホッとします。

沼の水が黒く見えるのは、実は火山性の黒い砂が底に溜まっているからで、水自体の透明度はずば抜けているのだそうです。
また、この背後の丘に「白い恋人の丘」という場所があり、誰もが知るあのパッケージは、このアングルから見た利尻富士なのだということです。



またしばらくバスに揺られ、「姫沼」という場所にやって来ました。

姫☆沼、なんともロマンティックな響き。おそらく、うら若き半裸の乙女が水浴びをしたことが由来でしょう。
思わず僕も、シャツのボタンに手がかかります。

ところが姫沼は、沢を堰き止めた人口沼のようで、淡水魚の養殖、とくにヒメマスが放流されたことに由来するのだそうです。
姫とはヒメマスのことだったか、残念。僕は第3ボタンまで外したシャツを、そっと整え直しました。

しかしまあ、何と美しい沼でしょうか。人工のものとはとても思えません。

ツアーは姫沼では40分の滞在時間を設けてあり、せっかくなので一周散策してみます。

沼の周りは木道が設けられており、楽々散策できます。

姫沼はもともと、3つの沼であったものを、堰を作って1つの沼にしたものだそうです。
そこでヒメマスなどを養殖していたのですが、いつしか放置され、今のようになったとか。

自然がベースなので、それで人工感を思わせないのでしょう。

時には、あのシマエナガタソもやってくるそうで、マイナスイオンを十分に味わえる湖沼となっています。

このような鬱蒼とした森になってくると、北海道の場合クマの存在が気になってきます。

利尻島は、北海道本島から隔絶されているため、現時点では利尻島内にヒグマが生息している可能性は限りなく低いといわれています。
しかし稀に、ヒグマとみられる足跡や糞が発見され、北海道本島から泳いで渡った可能性が指摘されています。

過去に利尻島へヒグマが渡海した記録は、明治45年(1912年)5月24日の駆除事例のみではありますが、令和4年(2022年)7月に、島内でクマのような動物が目撃され、海岸で足跡が発見されたとのことでした。

ぐるり一周してくると、再び利尻富士が姿を現しました。
頂上は北峰1,719mと南峰1,721mに分かれており、最高峰は南峰となるのですが、こちらへの道は崩壊が進み危険なため、一般登山者は北峰を頂上とみなすことになっています。
利尻山は軟弱な火山噴出物からなる山体であることから、近年の登山客の急増に登山道が耐えきれず、場所によっては歩道が崩壊しかけているとのこと。
利尻山登山道等維持管理連絡協議会は、マナーとして携帯トイレを使う、 ストックにキャップをつける、 植物の上に座らない・踏み込まない、の3点を利尻ルールとして登山客に呼びかけています。
利尻富士は見る方向で形を変えると言いますが、ここから見ると双峰の山のように見えます。
低い方の山が北峰というわけではないようですが、なんとも神秘的な姿です。

登山道は、利尻富士町鴛泊の利尻北麓野営場(三合目)より登る鴛泊コース、利尻町沓形の見返台園地(五合目)より登る沓形コース、利尻富士町鬼脇の林道より登る鬼脇コースの3つがあります。
鴛泊コースは最も多くの登山者が利用するコースで、沓形コースは五合目まで車で登れますが、背負子投げの難所や崩落地をトラバースする親不知子不知などがあるため上級者向けとされています。
鬼脇コースは崩落が激しいため、七合目以上が立入禁止となっています。

一般的な鴛泊コースの3合目には、『日本名水百選』に選ばれた「甘露泉水」(かんろせんすい)と呼ばれる湧水があります。
この水の味は甘露と例えられており、利尻山を登る人たちの重要なオアシスにもなっています。

甘露泉水の水は「リシリア」という商品名で販売されています。
お値段は500mlペットボトルが島内で180円~200円ほど、通販ではそれ以上の金額になっており、少々割高です。
しかしそれに見合うだけの美味しい水なので、機会があればぜひ味わっていただきたい名水です。
「リシリア」サイトでは、初回のみという超お得で送料も無料という太っ腹な企画もありますので、ポチらない理由がありません。

僕は180円で1本だけ買って飲んでみましたが、もっと買えば良かったと後悔していたところなので、ブログを書きながら少々興奮しています。

利尻富士の信仰としては、明治23年(1890年)に紀伊国の修験者・天野磯次郎が鴛泊から北峰に登り不動明王を安置したのが最初とされていますが、ロシアから樺太を通って北海道に渡ってきたドラヴィダ族が、この山を素通りしたとは思えません。

特に姫沼方面から見たこの夫婦の山を、アイヌ族と共に二神を祀り崇めたであろう姿が目に浮かびます。
冬になって白化粧をしたならば、その景色こそ正に「白い恋人たち」のようであったろうと思うのです。

北海道旅、楽しく拝見しています。
「利尻のウニ」良かったですね。このクオリティでこのお値段はかなりお手頃価格だと思います。
ムラサキウニもバフンウニも両方食べ比べできるなんて、本当にうらやましい♪
そして、熊笹とはまなすのソフトクリーム‼ こちらも絶対に食べたいです☆
ペットボトルのお水で「もっと買えばよかった」と思うほどのおいしさはすごいです。
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バフンウニがお高いだけあって、味わいも際立ってました😋
ソフトも普通に美味しかったですが、味の表現が難しい。
水はもうすぐ初回限定のお得なやつが届くので、楽しみです😊
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景色もごちそうですが、うにうにうに!! 今季バフンがあまり穫れないのか、価格が倍以上… でも濃厚なのが欲しくなります😋 なかなか利尻地ものは無理なので、出張多い道南で食べることばかりですが、やっぱりオレンジなバフンが食べたいです~
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ムラサキでも十分に旨いのですが、バフンの旨さと言ったらそれはもう濃厚なTKG!
いや、たまごとは別物なのですが、ウニ嫌いの人でも、これならいけるんじゃないでしょうかね😋
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