加茂神社・岩戸神社:淡路

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今回、淡路旅を決行したのには、当ブログ「偲フ花」にたびたび貴重なコメントをいただいた、「たぬき」さんの存在があったからと言っても過言ではありません。
淡路出身で古代出雲王家の情報通でいらっしゃる「たぬき」さんには、感謝しきれない思いです。
その貴重な情報を元に、淡路島は洲本市の聖地へ、足を運ばせていただきました。

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洲本市の高級リゾートホテル「夢海游」さんで朝食を済ませた後、さっそく目的の場所へと向かいます。
すると街中に煉瓦造りのシックな建物を見つけました。
「御食国」と書かれています。

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この建物は食事とお土産の店でしたが、名の「御食国」(みけつくに)とは、日本古代から平安時代までの、贄(にえ)の貢進国のことを表します。
皇室・朝廷に海水産物を中心とした御食料を貢いだと推定される国で、『延喜式』の贄の貢進国の記述、平城京跡から出土した木簡の記述などから、若狭国・志摩国・淡路国などが推定されているのだそうです。

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さて、これから僕が向かうのは、洲本市にある「上加茂神社」と「下加茂神社」、それに「天岩戸神社」です。
地図の右の鳥居の場所が下加茂神社、その左が上加茂神社、そして「先山」と呼ばれる山の山頂付近にあるのが天岩戸神社です。
「たぬき」さん曰く、淡路島の洲本市には物部郷と加茂郷が接してあるのだそうです。
加茂郷は出雲族が、物部郷は物部族が住んでいたことの名残なのだと思われます。

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洲本市下加茂にある「加茂神社」(かもじんじゃ)へやって来ました。

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こちらは「下加茂神社」と呼ばれる社です。

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小さな神社ですが、立派な拝殿が建っています。

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御祭神は「御祖神」(みおやのかみ)。

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ミオヤノカミで思い浮かぶのは出雲の神の「神産巣日御祖命」(カミムスビミオヤノカミ)。
やはり出雲族の名残を感じさせます。

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本殿を覗いて見ると、二社並んで鎮座しています。

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これは「鴨御祖神社」と「八幡宮」が並立しているのだとは「たぬき」さんのお話。

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当社の後背の高台山地は下加茂古墳群があり、また、巨大な磐坐が複数鎮座しているそうで、古墳群の一つから三角縁神獣鏡が出土しているのだそうです。

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故に当社の元義は、高台の磐坐の遥拝、拝礼所であったと、管掌なさる八幡宮の宮司さんがお話しされていたそうです。
また、このの場所からは弥生時代の住居跡も複数発見されています。

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洲本市上加茂にある「賀茂神社」(かもじんじゃ)です。
こちらが「上加茂神社」に相当します。

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下加茂神社とよく似た拝殿。

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御祭神は「別雷命」(わけいかづちのみこと)で、京都の上賀茂神社の祭神です。

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こちらは本殿は一社のみ。

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由緒によれば、第29代欽明天皇の御代、日本全国が大暴風雨におそわれ 田畑が壊滅に瀕したとき、賀茂の神を 奉斉せよとの神託が下り、日本60余州に1ヶ所ずつ祀ることになった一社であるとしています。
しかし淡路市生穂などにも有力な論社があり、当社はむしろ、もっと古い時代から住み着いた出雲族の聖地だったのではないかと思われてなりません。

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洲本の上加茂・下加茂神社は、元は当社1つだけだったところ、江戸時代の水利争いで地区が上下に分離、神社も下加茂に創建させたということらしいです。

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小さく古くはあっても、重厚な空気感のある当社。

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社務所の老朽化は激しいらしく、修復の最中でした。

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偶然、トラックから階段上の境内までショベルカーを乗り入れる現場を拝見しましたが、見事なお手並みでした。

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境内の樹木の1つ、空になった幹から、新たな芽生えがある姿を見て、当社も再生の期を迎えているように感じました。

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さて、先山の山頂付近にある「天岩戸神社」を訪ねてみます。
標高400mを超える先山は「淡路島第一の霊山」と呼ばれ、そこへ至る道は車で進めるものの、なかなかの酷道です。
慎重に車を走らせ、なんとかナビの指し示す場所までたどり着けました。

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参道のようなところを歩いていくと、「千光寺」とあります。

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辺りを見渡すも、神社らしきものは見当たりません。
一先ず千光寺を散策してみます。

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先山は「せんざん」と読み、イザナギ・イザナミの二柱の神が国生みの際に一番始めにできた山であるというのがその由来です。

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その先山の頂上につくられ、淡路四国八十八ヶ所第一番の札所になっているのが「千光寺」。

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先山はその優美なシルエットから、「淡路富士」と呼ばれ親しまれてきました。

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先ほども結構な階段を登りましたが、またしても階段が。

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しかしその労を惜しまぬ先には絶景がありました。

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淡路のパノラマです。

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「洲本八景」の一つにも数えられるその景色は、言葉にならぬ素晴らしいものでした。

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奥に社がありましたので、これが岩戸社かと近づいてみます。

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「鬼子母神社」とあります。

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さらにもう1つ社がありましたが、こちらは稲荷社でした。

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千光寺には、さらに上へ階段が続いていました。

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息も切れ切れに登ってきましたが、ようやくここが最終地点。

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山門には古い仁王像が鎮座しています。

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運慶の作だと、云われています。

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山頂の境内はまた素晴らしいものでした。

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三重塔、

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鐘楼堂、

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その先に本堂が鎮座します。
背後の中心に伸びた、枯れた樹木が印象的。

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本堂手前には、狛犬ならぬ狛猪が並んで座っています。

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これは大猪に化身した観音菩薩に導かれた狩人がこの地に千光寺を開基したという縁起に因むものだそうです。

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古く味のある本堂の扉。

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本堂内を覗くと、

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中央に千手観音、

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右に不動明王、

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左に千手観音が祀られているようです。

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お寺で柏手は厳禁、合掌して静かに拝します。

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ふと気になって左手を見て見ると、神明造の雅な社が。
あれが岩戸社か、と後ほど参拝してみることにします。

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本堂を後にします。
思わず見上げる三重塔の横に、

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美しい弁天社があります。

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そこには八角形の池がありました。
弁天社は物部族の蓬莱信仰から生まれましたが、祀られる市杵島姫は宗像の女神、つまり出雲系となります。
八角系の八の数字も出雲の聖数で、物部の聖数は七になります。

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本堂の周りを一周していると、

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裏手に六角堂がありました。

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とても雰囲気のよい境内に、思わず目的を忘れてしまいます。

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さて、先ほどの神明社を参拝しなくては。

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で向かって見ると、あれ、「二柱大御神」とあります。
岩戸神話の主人公は天照大神です。
二柱というからには、ここに祀られる神は「国生み神話」のイザナギ・イザナミの二柱でしょう。

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つまりここは岩戸社ではないということ。
しかしその美しい佇まいには、心惹かれてしまいました。

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千光寺参拝を終えたのち、僕は駐車していた車まで戻りました。
が、天岩戸神社とは何だったのか。
車内でGoogleマップを再度確認してみます。
よくみて見ると、もう少し下の方にあるようです。

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確かに、実はもう1つ、道があるのを僕は確認していました。
でも、その道ではないことを、心のどこかで願っていました。
道は登って降りてくるより、降りて登って戻る方が精神的につらい。
しかも何の標識、案内板もないこの道の先に、目的地があるとは限らないのです。
いやだー、行きたくなーい。
そう思いましたが、「行け」と背中を押す天の声が。。
再び車を降り、やれやれ、と足を進めたのです。

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随分と山道を下っていくと、ああ、あります。

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岩戸神社、とあるじゃないですか。

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鳥居はありますが、道はまだ続きます。
しかもさらに道は細く、怖い。

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山の斜面にかろうじて作られた、畦のような道を進みます。

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まだ進みます。

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そして進み続けると、見えてきましたよ、

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このすごい聖地感。

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わずかに幅をもつ石の道の反対は崖です。

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奈落の底へと続かんばかりの崖です。

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そして向かう先には、天の岩戸。

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すっ

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っっっ

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っげぇぇぇぇぇ~!!!!!

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ぶるぶるきます。

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先ほどのGoogleマップに引かれていた赤い線は何かと言うと、それをずっと伸ばした先には、奈良の吉野山にを通り、伊勢の元宮とされる「瀧原宮」へと至ります。
それはGPSでも驚異的精度で東西を繋ぐラインだと、「たぬき」さんが教えてくれました。

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伊弉諾神宮の記事では、僕はレイラインに少々眉に唾をしていましたが、あながちそうとも言えないように思えてきました。

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それは古代人が意図してそこを聖地にしたのだ、というよりは、もともとそうなるように日本には聖地が生まれていたのだという、神の御技としか呼べない事実。
本当にこの小さな島国の、なんと神々しいことか。

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途中であきらめず天岩戸神社を探し訪ねた幸運に感謝しながら、当地を後にしました。
帰りの登り道は、思ったほどきつくなかったのが不思議です。
また、山からの帰り道に龍神宮なるものも発見しました。

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14件のコメント 追加

  1. KYO より:

    岩戸神社跡(いわんど)にも行かれましたか?

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      いわんど、そこは知りませんでした。
      検索してみましたが、面白そうなところですね。
      何か感じるものがありそうです。
      淡路再訪は今の所予定していませんでしたが、タコのせんべい焼きもまた食べたいので、思いつきでそのうち行っちゃうかもしれません(笑)

      いいね: 1人

      1. KYO より:

        記事の最後に龍神宮があったので、いわんどの故事を思い出しました。

        いいね: 1人

        1. CHIRICO より:

          帰りを待つ龍の話ですね、とても健気です。
          龍神宮は先山の帰りに、田んぼの隅にポツンとありました。
          何でこんなところに龍神が?と思い、思わず立ち寄ったものです。
          いわんどとは位置が離れていますが、何か繋がりを感じてしまいますね。

          いいね: 1人

  2. Ciao Chirico. Un’altra delle meraviglie del Giappone! E’ sorprendente però notare che non ci sono persone nelle tue foto. Come mai? La tua curiosità è stata propizia! Hai esplorato un luogo fantastico in mezzo alla natura. Sai che Alessia Massimo Stefano camminano spesso per sentieri di montagna stretti e inesplorati? A noi piace molto! Vorrei poter visitare questo posto un giorno! Grazie

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      Ciao, Alessia.
      Preferisco visitare un santuario tranquillo.
      Dove molte persone visitano, visito la mattina presto all’alba e ho un momento tranquillo.
      Inoltre, mi piace visitare luoghi sacri di cui gli altri non sanno molto.
      Di conseguenza, non ci sono molte persone nelle foto che ho scattato.

      いいね: 1人

      1. È stupendo! Fai molto bene! Anche io adoro visitare al mattino presto e godere di tranquillità e silenzio! Mi piace molto come fai tu!!

        いいね

        1. CHIRICO より:

          Sono avidità e voglio monopolizzare Dio (^^)

          いいね: 1人

      2. Mi puoi spiegare per favore m(_ _)m quella linea su google maps? Stefano cerca di tradurre tutte le parole ma alcune sono difficili ancora….

        いいね: 1人

        1. CHIRICO より:

          È difficile capire anche GoogleMap.
          Mi sono perso in GoogleMap.

          いいね: 1人

  3. 生きる塾 より:

    まさに聖地、秘境の地ですね!

    いいね: 2人

    1. CHIRICO より:

      写真では伝えきれないのが残念です。

      いいね: 1人

      1. 生きる塾 より:

        ですね〜!

        いいね: 1人

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