江ノ島:後篇

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江島神社の「奥津宮」(おくつみや)へやってきました。
瑞心門からゆっくり登って30分くらいでしょうか。

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手水舎の水が出る部分は亀になっていて、

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屋根も亀が土台となって支えています。

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手水舎の奥にあるトイレにもびっくりしました。
手洗い場の水が、龍の口から自動で出る仕掛けです。

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奥津宮の手前の鳥居は、源頼朝寄進と伝えられる「石鳥居」。

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参道の横を見ると存在感のある御神木があり、その下に石が二つ祀られています。

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一つは「力石」。
江戸時代に日本一の力持ちと謳われた岩槻藩の卯之助が奉納した石とされます。
重さは80貫(320kg)で弁財天の祭礼で力競技を行ったときのものだそうです。

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もう一つは「亀石」(亀甲石)。
鎌倉四名石の一つで「蔵六石」とも呼ばれていました。

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文化3年(1806年)、弁秀堂何某が金光明最勝王経を写経してこの場所に埋め、その上に置く石を探したところ、亀甲紋の石を発見して奉納したと云うことです。

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社殿の前に立つと、さすが奥津宮にふさわしい奥ゆかしくも神々しい雰囲気に包まれます。

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当社の祭神は「多紀理比賣命」(たぎりひめのみこと)。
宗像大社でも三女神の長女「田心姫」(たごりひめ)として禁足の島「沖ノ島」の沖津宮に祀られています。

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この先にある江ノ島の岩屋は龍神伝説発祥の地とされ、そこに一番近い奥津宮は昔、本宮または御旅所(おたびしょ)と称されていました。

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岩屋本宮に海水が入りこんでしまう四月~十月までの期間は、本尊がこの御旅所に遷座したと云われています。

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社殿は天保12年(1841年)に焼失し、翌13年(1842年)に再建され、その後改修されつつ今に至ります。

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拝殿の天井には、江戸の絵師「酒井抱一」によって描かれ、平成6年(1994年)に片岡華陽が復元した「八方睨みの亀」の絵が掛けられています。

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確かにどこから見ても、

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睨まれているように見えます。
ただしこれはレプリカで、オリジナルは社務所にて保管されているそうです。
まあ当然ちゃ当然ですが。

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奥津宮の隣には「龍宮」があります。

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ここは江島神社の発祥地とされる第一岩屋(岩屋本宮)洞窟の真上に建てられています。

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ドーム状に積まれた石垣の上には、なかなかな迫力の龍が鎮座。

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龍宮には龍宮大神が祀られます。

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龍宮の裏に小さな祠を見つけ、気になったので近づいてみました。

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すると竹やぶの先に断崖絶壁に通じる道がありました。

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そこは江ノ島で、僕が最も往古の祭祀の風を感じたところです。

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江島神社は、社伝によれば欽明天皇13年(552年)、神宣に基づき天皇の勅命により、江ノ島の南の洞窟に宮を建てたのに始まると云います。

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下にある岩屋は空海や役小角などの伝承もある場所ですが、ここに立っていると、東国へやってきた出雲族がこの地を見出すことがあったとしても、それもありえることだと思われたのです。

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龍宮の横に道は続きます。

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崖を下るように、急直下の階段を降りていくと、

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海原の向こうに富士山が。

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さすが日本一、美しい御姿です。

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階段を下って行き着いた場所が「稚児ヶ淵」です。

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鎌倉総承院の稚児「白菊」がこの淵で投身したことからこの名が付いたと云います。

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江ノ島は第三紀層の凝灰砂岩の上に関東ローム層が乗る地質になっています。
島の周囲は切り立った海蝕崖に囲まれており、島の南部は海蝕台が発達しています。

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大正12年(1923年)の関東大地震の隆起で海面上に海蝕台が姿を現し、この岩棚になったのだそうです。

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この辺りにはイルカの群れが定着しているそうで、極めて稀にクジラが沖に現れることもあるのだとか。

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波が穏やかな時は観光客の休憩や磯遊び、磯釣りの場となっている稚児ヶ淵、

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しかしこの日は時化ていました。

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稚児ヶ淵の先に歩いていくと、

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海蝕洞の「岩屋」があります。

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ひんやりとした、きれいに整備された海蝕洞窟が続きます。

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この岩屋は昭和46年(1971年)に落石事故が起こり、立ち入り禁止となっていました。

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それから22年後の平成5年(1993年)に調査・整備の後、有料化し再開され今に至ります。

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この岩屋は、奥行152mの第一岩屋と、56mの第二岩屋から構成されています。

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この岩屋の存在は、江ノ島を古来宗教的な修行の場として特色づけてきました。

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特に第一岩屋の内部には、数々の石仏が安置されており、薄暗い空間は神秘性が増して見えます。

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奈良時代には「役小角」、平安時代に「空海」「円仁」、

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鎌倉時代に「良信」「一遍」、江戸時代には「木喰」が修行したとも伝えられる洞窟、

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もちろん「源頼朝」も訪れたと云います。

少し洞窟を歩いた時の動画も撮ってみました。

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第一岩屋の再奥には、

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江島神社発祥の場所「岩屋本宮」がありました。

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この奥は富士山に通じていると云われており、龍神伝説が伝えられています。

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伝承の真偽はともかく、そこにいるだけでぞわりとするものを感じ、一礼して早々に立ち去ることにしました。

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第一岩屋の入り口に戻ってきました。

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そこから一旦外に出ます。

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心地よい潮風を受けます。

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やはりどうも、僕は洞窟の類が苦手。

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断崖絶壁に沿って歩いていくと、

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対岸に何か見えますね。

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さて、第二岩屋に到着です。

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奥には妖しく赤く光る何かが。

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これはっ!

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ドラゴ~ンっ!!!

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音声付きの過剰演出。

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よく出来てはいるが、これはいらんな。
第二洞窟は以上、それだけでした。

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岩屋からの帰りは「べんてん丸」という遊楽船を利用するのがおすすめだそうです。
が、この日は運休でしたので、再び江ノ島の山を登って戻ってきました。
というか江ノ島3往復くらいしました。

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しかしnokanannさんからせっかく紹介されていた「児玉神社」の参拝を失念していました。
すぐそばまで行っていたのに。
児玉神社の祭神は「児玉源太郎」という人で、明治陸軍ならびに政府中枢の偉人です。
日露戦争で活躍をされ、台湾総統として善政を成した人です。
とても雰囲気の良い神社だそうですが、社殿の資材の多くは台湾の方々の浄財で賄われたそうです。

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ところで江ノ島には「天女と五頭龍」に関する伝説が残されています。

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その昔、鎌倉の深沢の沼に、五つの頭を持つ恐ろしい龍が棲みつき、村人を苦しめていました。
村人は毎年、子供を生贄に差し出し、その地を「子死越」と呼んで恐れていました。

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そんな欽明天皇13年の頃、子死越前方の海上に暗雲が覆い、天地が激しく揺れ動いたかと思うと、海底から島が湧き起こりました。
それが江ノ島です。

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江ノ島には天女が舞い降りました。
その天女のあまりの美しさに魅せられて、五頭龍は結婚を申し込みます。
しかし天女は、五頭龍のこれまでの悪行を責め、申し出を断りました。

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五頭龍はこれまでの行いを悔い改め、これからは村人たちのために尽くすことを誓いました。
天女はその言葉を信じ夫婦となったということです。

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この伝説の天女が江ノ島の弁財天といわれ、五頭龍は対岸の本土に「瀧口明神社」として祀られています。
が、この瀧口明神社を訪ねてみるとひどく寂れ、境内にも入ることができません。

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聞けばここは廃社となり、少し内陸の方に遷座したのだそうです。

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斯くして車で探したずねるとありました、立派になった瀧口明神社が。

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高台の住宅街の中に、ポツンとあります。
江ノ島から少し離れ、なんだか寂しげです。

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天女に誓いを立ててからというもの、五頭龍は日々村人たちに力の限り尽くしました。
しかしその度に体は衰えていったのです。

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「私の命もやがておわるでしょう。これからは山となってこの地をお守りしたい」
そう言って五頭龍が体を横たえ、山となったのが江ノ島の対岸にある龍口山です。

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山の中腹には龍の形をした岩があり、天女を慕うように今も江ノ島を見守っているのだそうです。

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