屋久島:荒川登山口〜大株歩道入口(縄文杉トレッキング)

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屋久島へ訪れたならぜひともトライしたいのが「縄文杉トレッキング」です。
僕は二度目の来島ですが、8年前の前回、
(きついとは聞くけど、老若男女多くの人が縄文杉に臨んでいるのでまあなんとかなるだろう)
と、高を括ってトレッキングに臨みました。
それがとんでもなくハードな行程だったと後で思い知ることになるのです。

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早朝4時にトレッキングガイドのお兄さんが、宿まで迎えに来てくれます。
そこから車で移動し、バスに乗り換えて出発地「荒川登山口」へと向かいます。

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荒川登山口はトロッコ線の終着駅でもあります。

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トロッコはかつて、材木の運搬に使用されていましたが、今は縄文杉トレッキングコースにあるトイレの処理に使用されるばかりとなっています。

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縄文杉トレッキングの前半はトロッコ列車の線路の上を歩きます。

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勾配は緩やかで楽勝ムードに感じますが、枕木の段差が歩幅に合わず、地味に体力を削っていきます。

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序盤に岩がむき出しのトンネルなどあり、アドベンチャーな雰囲気が味わえます。

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荒川登山口の標高は600m、目指す縄文杉は1300mのところにあり、その間の距離は約11km。

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トロッコ道の終点は標高900mのところにあり、ここまでの距離が約8km、全行程の2/3強で標高を300m上げ、残り1/3弱で400m登ることになります。

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つまり後半は、かなりの急勾配を駆け登ることになります。

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前半のトロッコ道は足元を枕木に取られやすいので、下にうつむきがちですが、目をあげると様々な植物が命を育んでいました。
これは食虫植物のモウセンゴケです。

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時には鉄柵のない、谷の上の線路を渡ることもあります。

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落ちたら痛そう。

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しかし島中を流れる沢や、

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神秘的な深い森を見ると、自然と気持ちも高揚してきます。

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30分程、線路の上を歩いていくと大山祇神社があります。

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この大山祇神社は昭和30年に旧下屋久営林署貯木場事務所裏の丸山から移転造営されたそうです。

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その横にある「小杉谷橋」を渡ります。

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橋の上からは、屋久島つつじが咲き始めた、巨石が折り重なる谷を一望できます。

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橋を渡った先は、小中学校もあった小杉谷集落跡になります。

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苔むした哀愁を帯びた校門跡。

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小杉谷は良質な杉に恵まれた林業集落でした。

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島内でも屈指の美林だった小杉谷には、戦後の木材需要の高まりもあって1960年には人口は500人を越えたと云います。

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しかしやがてチェンソーが開発されると、伐採のスピードは杉の生長スピードを追い越してしまい、小杉谷付近の用材に適した杉は皆無となって集落は捨てられることになります。

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現在、小杉谷集落跡は登山者の休憩スペースとして利用されています。

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この辺りから線路の枕木の上に板が敷かれて、随分歩きやすくなります。
道にはエゴノキの花絨毯が広がっています。

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屋久島は1993年、姫路城・法隆寺・白神山地とともに、日本初のユネスコの世界遺産に登録されました。

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屋久島は島全体が世界遺産に認定されていると思っている人が多いのですが、屋久島は世界自然遺産として登録されたので、小杉谷のような人による伐採がなされた地域は世界遺産認定から外されています。
実際は全島の20%程度の範囲しか、世界遺産として認定されていないのが現状です。

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貴重で美しい自然を守るために制定された世界自然遺産ですが、1993年の認定と、1997年に公開されたスタジオジブリの「もののけ姫」の大ヒットにより、一気に大量の観光客が、屋久島の縄文杉、および白谷雲水峡などを訪れるようになりました。
登山客の増加は、踏圧や指定路以外への立ち入りなどによる自然への侵食、ゴミ・トイレ問題など、逆に屋久島の自然を侵し続ける結果となります。

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宮崎監督自身は、「もののけ姫」の重要なテーマの一つに、「人間の自然破壊」を上げており、『屋久島を参考にしながらもあの当時でさえ「あの森は死に掛けているからそのまま真似るな」とスタッフ言い続けてもののけ姫を作り上げた』といいます。
写真を楽しむ人間は、時として他人よりも良い写真を撮ろうと、踏み込んではいけない場所にまで踏み込む傾向があります。
そんな人間に、写真撮影を楽しむ資格は無いと、自分にも言い聞かせていかなければなりません。

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トロッコ道を歩いていると、のそりと這い出てくる「シシガミ様」がいらっしゃいました。
首を伸ばす姿は、ダイダラボッチ化する時のシシガミにそっくりです。

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屋久島には、こんな不思議な造形美の樹木がたくさんあります。

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またしばらく行くと「三代杉」が見えて来ます。
距離的には、この三代杉の辺りが、ちょうど中間地点になります。
標高的には100mほどしか登っていませんが。

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この三代杉は名の通り、3代の杉が重なって生えています。
樹齢2,000年で倒れた初代の上に、二代目が根を張り育ち、樹齢1,000年の頃に伐採。
その切り株の上に今の三代目が生まれ育って数100年経っていると云います。
元々あった大木の切り株は、屋久島の数少ない日当たりの良い好立地で、新しい世代が育つ格好の場所となります。
このような現象は「切り株更新」と呼ばれ、屋久島の森のあちこちで見ることができます。

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屋久島の大木の根元によくある大きな空洞は、切株や倒木が長い年月の果てに朽ちて、更新した若い小杉の根にできたものです。

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登山道を歩いていると、深い森の隙間から、時折遠景が見えます。
突き立てた親指のような巨岩がある山は、聖なる山とされる「石塚山」です。

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やがてトロッコ道も終盤に差し掛かってきました。

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多くの人が立ち止まっています。

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樹高22.8m、胸高周囲8.3mの迫力ある屋久杉は、仁王像にちなんで「仁王杉」と命名されています。
こちらは「阿形」で、

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「吽形」の仁王杉は、平成12年11月下旬に台風で倒れてしまいました。

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そして樹々の隙間からは、今度は「翁岳」が見えています。

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トロッコ道の最終地までやってきました。
この先にあるトイレで用を済ませ、いよいよ本格的な山道へと入っていきます。
ここから往復4時間はトイレがありません。
森の中で用を足すことは、絶対してはなりません。
どうしてもという場合は、携帯トイレを使用することになります。
にわか登山者の僕らには、携帯トイレに抵抗を感じますが、自然を穢さないためには必要なことです。

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ここが「大株歩道」の入り口です。
一気に丘陵な山道を登ることになります。
ここから全行程の残り1/3で標高400mを登ります。

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