出雲大社から東に少し離れて、島根ワイナリー近くの集落の奥に「阿須伎神社」(あすきじんじゃ)があります。
車を停める場所に苦労しましたが、しっとりとして良い雰囲気の神社です。
長く細い参道を歩き進みました。
参道の横にも民家らしき入口があります。
神さびた、とても良い雰囲気。
手水の水も清らかで、飲用もできるようです。
祭神は「阿遅須枳高日子根神」(アヂスキタカヒコネノカミ)、大国主「八千戈王」と宗像三女神「多岐津姫」との間に生まれた御子です。
神紋は神門臣家のものである「二重龍鱗枠に花剣菱」。
しめ縄も杵築大社に負けないくらいに風格があります。
裏に回ると、超広角でもギリギリの、迫力ある大社造りの神殿が鎮座していました。
当社の創建時期は不明で、かつては同名の社が、出雲国風土記に38社、延喜式に11社掲載されていて、当社は、それらがすべて合祀されたものだと云います。
つまり現在は阿須伎神社を名乗る神社はここだけということになります。
これだけの風格、アジスキタカヒコの王宮があった場所は、ここである可能性は十分に考えられます。
大国主・事代主の死後、大名持になったのは事代主の長男で、鳥耳姫との子「鳥鳴海」でした。
アジスキタカヒコはこの時、少名彦を襲名していたのかもしれません。
彼の子「多伎津彦」はやがて秦族との共生を嫌い、葛城へ進出していきます。
決して広いとは言えない境内には、面白い摂社も見受けられました。
御山神社と彫られた祠の前には綺麗に角が取れた、力石があります。
清め祓所「湯立て場」と書かれた場所は立ち入りが禁じられ、
意味ありげな四角い穴が彫られています。
稲荷社、斎の神、天神社、
社稷神とあり、
再奥の階段を上ると、
一層厳かな雰囲気の中で、荒神社がありました。
小さな石の方が水神社でしょうか、ここはただならぬ聖地であると、否応無しに感じさせられました。
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