上高地:河童橋〜明神池・穂高神社奥宮

投稿日:

a040296e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

二度目の「上高地」訪問では、念願だった安曇族の聖地「明神池」へ足を伸ばすことができました。

a040167-2018-10-31-11-00.jpg

いつも人で溢れている「河童橋」。
初老のご夫婦がささやかな時間を過ごしておられました。

map-2018-10-31-11-00.jpg

河童橋から今回の最終目的地「明神池」までは約3km。
手軽にいくなら左岸ルート50分のコースを往復するのが良いのかもしれませんが、僕はあえて、往路は70分の「自然探勝道」を歩くことを強く勧めます。
その道は労に見合うだけの景色が、道行を楽しませてくれるからです。

a040170e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

自然探勝道を歩み進めていきなりの絶景。

a040171e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

穂高連峰と清流の風景が眼前に迫ってきました。

a040183-2018-10-31-11-00.jpg

そこからは再び林道に入って行きます。

a040185-2018-10-31-11-00.jpg

鳥のさえずり、

a040188-2018-10-31-11-00.jpg

川のせせらぎなどを聴きながら、足を進めます。

a040190-2018-10-31-11-00.jpg

木の橋を渡り、

a040193-2018-10-31-11-00.jpg

まるで不思議の森へと迷い込んでいくようです。

a040195-2018-10-31-11-00.jpg

c1d-2018-10-31-11-00.jpg

a040196-2018-10-31-11-00.jpg

空が開けた場所に出ました。
木道が続いています。

a040197-2018-10-31-11-00.jpg

足元には水が流れ、

a040199-2018-10-31-11-00.jpg

水辺に草が多い茂っています。

a040200-2018-10-31-11-00.jpg

ここは「岳沢湿原」と呼ばれる場所のようです。

a040203e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

立ち枯れた木が見えます。

a040206e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

木道から続くウッドデッキに出てみると、

a040207e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

これまた幻想的な風景が広がっていました。

a040205e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

清らかな水に浮かぶ岳沢湿原。

a040209e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

いつまでも佇んでいたい気持ちになります。

a040213e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

名残惜しみつつも先へ進むと、

a040215e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

そこにもたっぷりと清水が湧き出る場所がありました。
水って本当に青いんだということを教えてくれます。

a040218e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

c1d-2018-10-31-11-00.jpg

a040221-2018-10-31-11-00.jpg

岳沢湿原でまったりしていると、山ガール子ちゃんに追い抜かれてしまいました。

a040223-2018-10-31-11-00.jpg

早朝の上高地は、上高地観光客の数はまばらですが、穂高山登山客はそこそこ見かけます。

a040228-2018-10-31-11-00.jpg

そうした方の多くは左岸の最短ルートを進むのですが、彼女はこの自然探勝道も楽しむルートで登るのでしょう。

a040232-2018-10-31-11-00.jpg

良い選択です。

a040240-2018-10-31-11-00.jpg

穂高連峰には「涸沢カール」(からさわカール)という、素晴らしい場所があるといいます。

a040244-2018-10-31-11-00.jpg

いつか行ってみたいと思っていますが、相応の日数と準備が必要なようです。

a040251-2018-10-31-11-00.jpg

それにしても、景色はコロコロ変わり、

a040252-2018-10-31-11-00.jpg

全く飽きさせることのない、この道。

a040258-2018-10-31-11-00.jpg

アップダウンは多少あるものの、キツさを感じさせません。

a040259-2018-10-31-11-00.jpg

70分の冒険も、

a040261-2018-10-31-11-00.jpg

そろそろゴールが近づいてきました。

a040264-2018-10-31-11-00.jpg

c1d-2018-10-31-11-00.jpg

a040271-2018-10-31-11-00.jpg

河原に出ました。
奥に明神橋が見えます。

a040273-2018-10-31-11-00.jpg

そこから左に折れると、

a040276-2018-10-31-11-00.jpg

着きました、「穂高神社・奥宮」です。

a040279-2018-10-31-11-00.jpg

鳥居の先に明神岳の峰が見えます。
あそこに「嶺宮」が鎮座しているのでしょうか。

a040282-2018-10-31-11-00.jpg

社務所の先に、小さな社殿があります。

a040284-2018-10-31-11-00.jpg

穂高の水で手口を清めます。

a040285-2018-10-31-11-00.jpg

ある時、志賀島を拠点としていた海人族の安曇一族は、海を捨て内地へと散らばって行きます。

a040286-2018-10-31-11-00.jpg

安曇族が移住した地とされる場所は、阿曇・安曇・厚見・厚海・渥美・阿積・泉・熱海・飽海などの地名として残されたと云われており、これらは安曇が語源とされています。

a040287-2018-10-31-11-00.jpg

そして長野上高地のこの奥地を、安曇族は最も聖なる場所として崇めたのです。

a040291-2018-10-31-11-00.jpg

奥宮の脇から、明神池の方へ足を進めます。

a040292-2018-10-31-11-00.jpg

明神一之池、

a040295e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

そこには類稀なる絶景がありました。

a040307e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

これほどに清らかな水が存在するものなのか、と思わずため息が漏れます。

a040301e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

明神池は、梓川の流路が明神岳からの崩落砂礫によって堰き止められ、池になったといいます。

a040302e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

池の水は、明神岳から湧き出た伏流水が常に湧き出て満たされているので、とても透明度が高くなっています。

a040303e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

背後にそびえる明神岳が風を遮り、水面は水鏡のようです。

a040349-2018-10-31-11-00.jpg

明神池に浮かぶ、赤い舟。

a040310-2018-10-31-11-00.jpg

龍と鳳凰があしらってあります。

2018e5b9b410e69c8815e697a508e6998202e5888649e7a792e38388e38299e383a9e38383e382afe38299e38195e3828ce381bee38197e3819f-2018-10-31-11-00.jpg

この舟は、毎年10月8日に行なわれる例大祭「お船祭り」で使用され、1年の山の安全と万物永世安静が祈願されます。

a040348-2018-10-31-11-00.jpg

一之池を左手に進むと、明神二之池があります。

a040328e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

そこはまた雰囲気一転、

a040337e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

点在する小島が侘び寂びを感じさせるものでした。

a040331e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

一時は栄華を極めた安曇族、しかし野望が過ぎたのか、仲皇子のクーデターに加担し、敗れてしまいます。
失墜した一族に転機が訪れたのが白村江の戦いでしたが、ここでも英雄「安曇連比羅夫」は大敗を喫してしまうのです。

a040333e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

夢破れて一族がたどり着いた安住の地「安曇野」。
海を捨てた彼らがその奥地でみた光景に、何を思ったことでしょう。

a040338e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

清らかな水は、心のうちも、透かし映し出しているようでした。

a040368-2018-10-31-11-00.jpg

c1d-2018-10-31-11-00.jpg

a040373-2018-10-31-11-00.jpg

明神池で心身清らかになったら、胃袋を満たしたい頃合いです。

a040391-2018-10-31-11-00.jpg

明神池のそばには「嘉門次(かもんじ)小屋」という店があります。

a040390-2018-10-31-11-00.jpg

上高地を世界に紹介したウォルター・ウェストンを北アルプスに案内した「上條嘉門次」が建てた山小屋を使っています。

a040389-2018-10-31-11-00.jpg

ここで頂くものと言えば、じっくり炭火で焼いた「岩魚」、絶品です。

a040376-2018-10-31-11-00.jpg

焼き上がるまでに少々時間がかかるようでしたので、燻製を先にいただきました。
スモーキーで、こちらも美味。

a040377e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

席から何気に目を向けると、

pa040382-2018-10-31-11-00.jpg

きのこ一家がいらっしゃいました。
まるでジブリ。

a040385-2018-10-31-11-00.jpg

そして来ました、岩魚の炭焼き!

a040386-2018-10-31-11-00.jpg

定食にしましたが正解でした。
ご飯やみそ汁、漬物全てがあまりに美味しくて、ペロリ完食です。
岩魚はもちろん、頭から尻尾まで、全て頂きました。

a040394-2018-10-31-11-00.jpg

腹を満たしたら、もうひと歩きです。

a040398e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

明神橋を渡り、

a040401e381aee382b3e38392e3829ae383bc-2018-10-31-11-00.jpg

左岸ルート50分の道のりを歩いて行きます。

a040399-2018-10-31-11-00.jpg

やはりこちらのルートは、自然探勝道ほどにはわくわくする道ではありません。

a040417-2018-10-31-11-00.jpg

それでも時折出会う巨岩や

a040418-2018-10-31-11-00.jpg

巨木は、非日常を感じさせます。

a040420-2018-10-31-11-00.jpg

野に咲く花や実を愛でつつ歩くのも良いでしょう。

a040428-2018-10-31-11-00.jpg

人が賑わって来たら河童橋に到着です。

a040430-2018-10-31-11-00.jpg

大正池から明神池まで、上高地をたっぷり堪能して約5時間。
心地よいひと時を過ごしました。

a040427-2018-10-31-11-00.jpg

e7a982e9ab98e7a59ee7a4bee5a5a5e5aeae-2018-10-31-11-00.jpg

2件のコメント 追加

  1. きれいな場所ですね。
    自分は山登り、ハイキングなどほとんどしないのですが、行ってみたいと思いました。
    浄化されそう(^.^)

    いいね: 1人

    1. CHIRICO より:

      上高地はアップダウンもそれほどきつくなく、のんびり散策を楽しむのにちょうど良く、手軽に日本アルプスの空気を味わえる所です。
      マイカーの乗り入れが規制されていますが、それだけ大切に自然が残されているということです。
      僕は初秋の頃しか訪れたことがありませんが、四季を通じて、様々な表情を見せてくれるのも人気の理由のようです。
      神が降りたったところと云われる神垣内、まさに神が創りたもうた天然の浄化装置です!

      いいね: 1人

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください