実を言いますと今回の記事、記念すべき1000投稿目と相成ります。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
ブロガーの皆様からすれば、1000投稿など通過点でしょうが、なにせ私めのブログはマニアックな重厚さが売りでして、ここまで来るのにそれなりの苦労もいたしております。
そん記念すべき1000投稿目が、
あああああああああ、、、
ま、まさかこんなことになってしまうとは。
PEN-F、良いカメラなんです。
しっとりと僕の手に馴染む、程良いカメラなんです。
オリンパスもとうとうここまで来たのか、と手にしたときは感慨深いものがあり、目頭が熱くなったものです。
賛否両論あるカメラです。
性能に比べれば、バカに高いカメラです。
その値段出すなら、フルサイズの一眼カメラが買えるやないかい、と言う人もいらっしゃいます。
高価格カメラなのに防塵防水ではないので、とにかく気を遣わせるカメラです。
そこがまた可愛く、そしてカメラの底部にネジ頭のひとつ見せない職人のこだわりと美意識が詰まったカメラなんです。
僕の人生初のPCは、AppleのPerforma5220でした。
以来ずっとMacintosh一筋ですが、そこでハマっていたのがPainterというグラフィックソフトでして、マウスやペンタブでグリグリCGアートをやっていたわけですが、当時の写真はその素材でしかなかったのです。
なのでカメラにはまったくこだわっていませんでした。
やがて「旅」が僕の人生になり始めた時、もうちょっとちゃんと撮れるカメラが欲しくなりました。
家電量販店に出かけ、出会ったのがOLYMPUSのPEN E-P2です。
「何とオシャレなカメラなんだ」と、常に形から入る僕は一眼惚れ。
一眼だけに。
でも撮り方なんてまだ知らないその頃の僕は、フルオートのカメラ任せで撮っていました。
E-P2もくたびれてきた頃、買い直したのがOLYMPUS E-P5。
これにはでっかい外付けの電子ビューファインダーが付いていました。
このファインダーを覗いてシャッターを切った時、古い記憶が脳裏を駆け巡ったのです。
僕が小学生の頃、親父は自慢の一眼フィルムカメラを惜しげも無く、僕に貸してくれました。
その頃は背面液晶などもちろんないので、じっくりファインダーを覗きながらシャッターを切ったものです。
子供の僕にとってフィルム代と現像代は高価で貴重、慎重にアングルを決め、ピントを合わせ、一枚一枚大切にシャッターを切る。
ファインダーから覗く世界、カメラが楽しい、そのことを思い出とともに蘇らせてくれたのがE-P5だったのです。
ただE-P5の外付けの電子ファインダーは壊れやすく、なんども壊しては買い直しました。
いつかファインダー内蔵のPENが欲しい。
そしてついに発売されたのです、OLYMPUS PEN-Fが。
お値段のあまりの高さにすぐには手が出せず、愛機を手にできたのは発売から2年後のことでした。
そのあたりの経緯は、実は当ブログ『偲フ花』で「オソロシドコロ」に次いで2番目に人気のある「PEN-Fとお手頃レンズを愛でる話。あと”F”の花文字も。」に記してあります。
ファインダーを覗き、ダイアルをグイグイ動かし、あえてフォーカスもマニュアルで合わせてシャッターを切る。
その瞬間のワクワクとした気持ちの高揚感。
E-P5は素晴らしいカメラで、このブログの写真の多くはE-P5で撮ったものです。
しかしPEN-Fはオリンパスの最高峰に相応しい、ワクワク感を与えてくれるカメラなのです。
写りはフルサイズにかなわないとか、性能がどうだとか、僕はプロのカメラマンではないのでそんなことはどうだっていいのです。
優等生な写真を撮りたいのでもなく、みんなが持っているカメラが欲しいのでもなく、便利な気の利いた相棒が欲しいのでもない。
僕はオリンパスのPENだから、写真を撮りたいと思えたのです。
そんなオリンパス社からの衝撃的な告知。
カメラ事業は大赤字だとは聞いていました。
しかしまさか売却するとは思いもしなかったよ。
コロナがとどめだったんですね、コロナが僕からオリンパスを奪うなんて想像できたかい?
合理性だけを追求する他のメーカーには、僕をワクワクさせるカメラを産み出すことは難しい。
売れなくったって自らの美意識を曲げない、そんな製品を作れる会社なんて、そうそうありはしないだろ。
でもありがとう、オリンパス、
最後に愛おしい愛機を届けてくれて。
大切に、末長く、ずっとこれからも僕と彼は旅を続けるんだ。
オリンパスのカメラ事業売却・・・買い手さえつけば、きっと残っていく優秀なカメラなんだろうと思うけど、こだわりぬいた逸品故に採算が・・・。
粋と呼べる代物ほど値の張るモノ。
CHIRICOさんのカメラ、数十年後にはお宝探偵団で破格の値打ちモノになるやも。カメラと共に人生を刻んでいって下さいまし。(笑)
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何かを選んで何かを諦めなくてはならない、それが新型コロナがもたらした新たな生活だと思います。
誠に残念な限りです。
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