立山黒部アルペンルートは、富山県と長野県とを直接結ぶ唯一と言っていい交通路です。
自然保護を重視し、電気で走るトロリーバスやロープウェイを乗り継いで縦断します。
トロリーバスを降りると、いきなりハイライトの「黒部ダム」です。
人工物にはあまり興味ない僕も、さすがに感嘆の意を隠せません。
再現不可能と言われる唯一のダム、そのエネルギーとこれを造り上げた人々の情熱に胸がアツくなります。
ダムの上部から下を覗くと、激しい水流の音としぶきが脳を揺さぶります。
対して反対側は静謐な湖面が広がっていました。
黒部ダムを後にして次はケーブルカーに乗ります。
駅に着いて降りると、楽園のような風景がありました。
「黒部平」ほっとするような平地です。
遠くを望めば、山々が連なり、深い谷を作り出しています。
ここからはロープウェイで大観峰へ。
気温が一気に下がったような気がします。
山頂が見えてくるにつれ、残雪が現れ始めました。
立山山頂、大観峰に到着です。
降りて見ると、辺り一面霧に包まれていました。
残暑厳しい頃でも肌寒い。
一面に咲く高山植物と霧が相まって、幻想的な風景を作り出しています。
しばらく散策を楽しみましょう。
時折ふっと霧が薄らぎ、光が差し込みます。
霧の中に浮かぶ青い湖は幻想的です。
そこにひっそりと咲く花々は、まるで物思いにふけっているよう。
天空の楽園に、時を忘れました。