対馬の宿坊「西山寺」(せいざんじ)さんへ泊まってきました。
西山寺は厳原港と目と鼻の先にあり、宿泊は朝食のみとなっていますが、繁華街も近いので食事にも困りません。
当院に至るには少しだけ狭い道を進むことになりますが、駐車場も完備されてます。
日の出から日没まで遊びまくる僕の旅では、基本宿は寝るだけになりますので、さほどこだわることはないのですが、それでも良い宿に出会えると嬉しいものです。
前回の対馬の宿泊先だった豆酘の「美女塚茶屋」さんも素敵な宿でしたが、西山寺さんも宿する価値ある名刹でした。
宿坊とは、泊まることのできるお寺のことです。
観光地化された場所の宿坊は、まあまあなお値段がするところもありますが、基本的にはリーズナブル。
当院も朝食付きで6000円弱というお値段です。
西山寺は江戸時代に朝鮮との外交を受け持っていた機関「以酊庵」が置かれていた場所に建っています。
古い建物を残しつつも、宿泊施設の改装を行ってあるようで、とても清潔で快適に過ごせる寺院です。
境内はさほど広くありませんが、お庭に石のオブジェがありました。
対馬特有の頁岩(けつがん)という板状の石を間近に見ることができます。
では受付を済ませ、部屋へと案内してもらいます。
宿坊の楽しみの一つは、普段見ることのできない中庭や堂内を拝観できることです。
西山寺では小さな中庭がいくつか設えてあり、それぞれに風情を醸していました。
面白かったのがこれ。
改築の際、隣の本堂の屋根を室内にそのまま取り込んでありました。
「西」の字が彫りこんであり、面白いオブジェになっています。
お部屋は洋室と和室があるようですが、宿坊ならやはり和室が良いです。
和室はトイレと風呂が共同ではありますが、とても清潔で素敵な部屋です。
一般の宿と宿坊での大きな違いの一つがテレビがないこと。
時間をゆっくり大切に過ごすのが、宿坊の良いところです。
でもWi-Fiは完備されてありました。
さて、日暮れまで時間がありますので、少し厳原を散策してみます。
町中にハングル文字と声が溢れかえっていますが、面白いものがありました。
なぜか対馬に「東京ばな奈」と「白い恋人」の看板。
日本観光物産の文字も見えます。
韓国から近い対馬に来れば、日本全国の味覚を楽しめますよってことでしょうか。
しかし近年、反日感情高まる某国人がこれだけ日本に訪れて、旅行や商業を営む感覚がよくわかりません。
僕は今少しだけ、某国のことが嫌いになっていますので、美味しいものがあっても、わざわざ海を越えて訪ねようという気になれないです。
隣同士で行き来しやすく、互いに良いものもたくさんあるので、もっと仲良くできれば一番なのにですね。
たぶん、人ではなく、国が悪いのだと思いますが。
気を取り直して訪れたのが「對馬醤油」屋さんです。
この老舗の雰囲気、絶対に素通りできません。
創業明治20年という醤油屋さんの店内は、決して広くはありませんでしたが、たくさんの美味しそうな醤油が並んでいます。
醤油の小ボトルセット、ゆずドレッシング、卵かけご飯用の醤油などを購入しましたが、おすすめはこれ。
アナゴの骨、しいたけ、魚などが入ったこのボトルに、普通の醤油を入れて2週間ほど寝かせると、美味しいダシ醤油が出来上がるという逸品。
軽いしお土産に最適です。
焦がし醤油パイもサクサク香ばしく、美味しかったです。
あと対馬といえば「ツシマヤマネコ」。
滅多に見ることはできない天然記念物指定のヤマネコですが、
こんなの見かけました、「ヤマネコラーメン」。
これはいい♪、とスタッフのお土産にたくさん買ってみましたが・・・
・・・ん?
あれ?
対馬のラーメンじゃないんか~~~いぃ!!
観光協会のおみやげ屋さんで堂々と売っていましたが、単にパッケージのモデルがツシマヤマネコだってだけでした。
まあ、このラーメン自体もわりとレアものだそうですし、めちゃうまだったので皆喜んでもらえましたが。
ちょっと小腹が空いたので、ここはご当地バーガーを求めて「KiYo」さんへ。
元祖、対馬バーガーです♪
でもたくさんメニューがあって困ります。
困った時のチョイスはこれ。
対馬まるごとセット~ぉ!(旧ドラえもん風)
なんとバーガーダブルです。
「とんちゃん」とは、豚肉を味噌系焼肉のたれで和えたようなやつ。
それががっつりバンズに挟まれています。
そしてこれが対馬バーガー。
パティにひじきが練りこまれていて、上にイカ焼きが乗っています。
バンズはパリッと焼きあがった食感。
味は突飛なものではなく、普通にバーガーとして楽しめます。
ただ、ソースがバリうまです。
コク深いバーベキユーソースに食が進む逸品。
対馬産の蜂蜜を使ったというレモーネードもほろ苦甘くて、ドリンクならこれを一押しします。
さて、困ったことに、これも気になって仕方がありません。
「対馬あかうしサーロインバーガー」。。。
なので船の帰りにハーフをテイクアウトさせていただきました。
やはりバリうま。
一枚肉ですが、食いついてもバンズから飛び出ることなく歯で噛みちぎれます。
KiYoさんはアンゴルモア元寇合戦記の公認応援店でもあります。
店内はたくさんの原画や、キャストさんらのサイン色紙で埋め尽くされていました。
聖地巡礼でも外せない一店ですね。
あと、対馬で麺といえば「対州そば」も有名なのですが、郷土料理の「ろくべえ」ってやつも食べてみました。
ろくべえは、サツマイモを主原料とする麺料理と聞いていたので、べちゃっとした柔らかい麺を想像していましたが、食べて見るとプルップルでした。
鶏・しいたけ・メジナなどで採ったダシがまた格別で、こんなに美味しいものとは思いもしなかったです。
このろくべえは、なぜか島原と対馬に伝わっており、外見や製法も類似しているそうです。
強いていうなら、島原のそれはつなぎに山芋を使うそうで、対馬のろくべえはつなぎを使わないとのこと。
地理的に大きく離れたこの2つの地域に、なぜ同じ名前の類似した郷土料理が存在するのかは、現在でも不明なのだといいます。
あと、とんちゃんの味をもう一度確認したかったので、とんちゃん丼(小)もオーダーしました。
うましです。
アオサの味噌汁が付いていたのは嬉しかった。
さて、対馬といえば魚。
夕食は美味しい魚が食べたくて居酒屋へ。
旬の刺し盛りを注文。
アナゴとハガツオと太刀魚の刺身です。
醤油につけても美味しいのですが、対馬特産の藻塩(もじお)に付けて食べると、新鮮な魚の味が口いっぱいに広がって、とても美味しいかったです。
ほとんど藻塩でいただきました。
カワハギのから揚げや、
対馬赤牛のざぶとん握りをいただいて、すっかり対馬を堪能させていただきました。
下戸な僕は酒も飲んでいないのに、なぜか千鳥足で西山寺に到着。
暖簾をくぐり、
部屋へ向かいます。
そして翌朝6時前、本堂方面へと向かいます。
そこに待ってくださっていた和尚さんに続いて、ご本尊に一礼。
そして坐禅を体験させていただきました。
足を組んで、般若心経を唱え、2つほど別のお経を唱えたのち、瞑想に入ります。
・・・静かな世界で、鳥の鳴き声だけが聞こえていました。
向かいに坐ってある和尚さんの姿を含め、全てが白く見えてきた頃、ゴーンと音がなり、坐禅の終了です。
宿坊ではいつも、可能であれば朝のお勤めに参加させていだたくのですが、参加客が僕一人のことも多いです。
なので静けさと和尚さんを、僕が独り占めすることもしばしば、なんという贅沢。
この日の和尚さんのお言葉では、坐禅とは心と体を一致させるということではないか、とおっしゃっておられました。
人は生まれながらに仏性を持ち合わせているのですが、人は仏ではあり得ない。
人は心と体が離れがちで、その心が俗世の煩いに囚われてしまう。
そこで心を体に一体化させることで、仏の感覚に近づこうという試みが坐禅なのだということです。
なるほど、分かったような気になったところで朝食です。
精進料理かと思いましたが、普通に美味しい朝食でした。
豪華です。
朝食の部屋はまるっきり洋風で、クリスマスの飾り付けもされていてびっくりしました。
遊び心満載です。
最後にデザートとコーヒーまでいただいて、宿坊を後にしました。
これは凄い醤油のようですね。私は醤油もいいですが、アナゴの骨を酒の肴で食べたいです(^_-)-☆
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醤油は現在、熟成中なので、まだ味わってはいませんが、キャップを開けた時に香ばしい薫りがしていました。
楽しみです♪
アナゴの骨、福岡はもっぱらウナギの骨ですが、どちらもやめられない美味しさです。
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