おのころ神社の裏手を抜けて、上立神岩を目指します。
この道で合っているのか不安になりますが、地図によると、しばらく行けば舗装された道路に出るようなので頑張ってみます。
倒木を避け、蜘蛛の巣を払い、飛びかう虫と格闘すること10分。
地図にあった分岐点を確認し、道を間違えていなかったことに安堵します。
それにしてもなかなかの勾配がある道で、どうやらひと山越えなければならない感じです。
気温は25℃くらいですが、全身から汗が噴き出します。
沼島には明治時代、戦争や伝染病で多くの人が亡くなり、その慰霊のために島内の八十八ヵ所にお地蔵様が設置されています。
山道の草むらにも隠れたお地蔵さんがちらほら顔を覗かせます。
ようやく峠あたりに差し掛かりました。
風が吹き抜けたかと思えば、海が見えていました。
ところで舗装道路は何処や。
ひょっとしてこれ?
開けた場所に出ました。
これまで、他の人には全く出会いません。
無人の世界を堪能しながら、足を進めます。
様々な花も咲いていて、目を楽しませてくれます。
それにしても遠い。
と、また海が見えてきて、眼下に大きな岩が立っていました。
これは「下立神岩」(しもたてがみいわ)と呼ばれ、元は上立神岩より高かったと云われています。
2度の崩壊で現在のような形になりました。
ヒキガエルのような、愛嬌のある形です。
おのころ神社から2.5km、しかもそこそこアップダウンのある山道。
しかし島の情景は、その行程さえも楽しいものに変えてくれます。
木のトンネルの先に、
遠く、目的とする上立神岩が見えていました。
蝶たちにとっても楽園のような場所です。
と、今度は眼下に、平たい岩が浮かんでいるのが見えます。
これは「平バエ」と呼ばれ、沼島の人たち、特に漁師さんたちが最も神聖な場所とする大岩です。
竹林を抜け、
天然の枇杷の下を歩くと、
ようやく道らしい道に出ました。
その先の岬から
海岸に降りていけば、
ありました、上立神岩です。
「上立神岩」(かみたてがみいわ)は高さが30mという巨岩です。
上立神岩は国生み神話の「天沼矛」が岩になったものだとか、イザナギ・イザナミが降り立った「天御柱」であるとか云われています。
反対側のこの岩にも神宮寺ゆかりの伝承があるようですが、僕的にはスフィンクスに見えました。
岬の上からも上立神岩を望むことができます。
自然が創り出した美しい造形。
岩の中央にはくっきりとハート型のくぼみがあり、恋愛祈願に訪れる乙女も多いのだとか。
対岸の港から上立神岩まで直線に結ぶ道を歩けば、往復30分程度のコースとなります。
多くの人はこの道を利用しているようでした。
港に戻ったら腹ごしらえ。
漁師さんが営む「水軍」さんに立ち寄りました。
沼島のランチ営業は意外と早く終わるので、食いっぱぐれないよう注意が必要です。
チョイスはやっぱりこれ、海鮮丼一択です。
獲れたての魚が溢れんばかりに盛り付けてありますが、しらすもたっぷり乗せてあって、このためだけに沼島に来ても損はありません。
食事の後は港周辺を散策。
海を見下ろすようにある
「神明神社」や、
淡路三十三箇所霊場第六番札所の「観音寺」があります。
観音寺には、観音バエに流れ着いたと云われる千手観音像がご本尊として収められています。
これで半周ほどではありますが、沼島の要所は見て回りました。
あとはクルージングで島の全景に迫ります。
やはり美しいですね〜!
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きれいな島ですね!
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こうしたところを守るべきはずの日本政府は何をやっているのでしょう。
余計なことばかりにカネを回してばかりで腹立たしい限りです!
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