日向国一之宮「都農神社」(つのじんじゃ)というのがあります。
出雲大社のご祭神である、「大国主命」を祀っています。
大国主系の神社は鳥居がでかい所が多いです。
都農神社は神武天皇が東征の折、創建したと云います。
神武天皇は創作されましたので、物部族が創建したということになるのでしょうが、どちらかというと敵対関係にある出雲の大国主をあえて祀るか疑問です。
境内を歩いてみると、古代出雲の痕跡が多く見受けられますので、ここは出雲族が創建したのではないでしょうか。
心願成就の霊石「あぶら石」というものがありました。
「木彫り象」、大国主の化身とのことです。
しかしこれは天然木でしょう。
この像はみるからに「サルタ彦」を表していると思います。
サルタとは突き出たものを意味し、インドから渡来した出雲族がサルタ彦と呼んだのは象型の神「ガネーシャ」が原型と云います。
ハートのあざは恋愛にご利益があるという話です。
立派な拝殿です。
本殿にはネズミがいるそうです。
探してみてくださいとあります。
いらっしゃいました。
本殿の横には「熊野神社」があります。
出雲の熊野大社は出雲王国の創始神「菅の八井耳」とその后「稲田姫」を祀った神社で、裏山の磐座には事代主が埋葬されています。
撫でうさぎ、
撫で大黒様がありました。
都農神社から少し離れたところに、奥宮があるといいます。
行ってみました。
「瀧神社」、そう瀧があります。
まるで模様のように散った花が綺麗です。
見えてきました。
拝殿の裏に瀧があります。
不動滝、これがご神体のようです。
瀧神社のご祭神は「高龗神」(たかおかみのかみ)。
「龗」は龍の古語であり、つまり龍神です。
「龗神」(おかのかみ)は「罔象女神」(みつはのめのかみ)とともに、水の神様で、
伊邪那岐尊が迦具土神を斬った時に生まれた神様です。
それぞれ「闇龗神」(くらおかのかみ)、「高龗神」(たかおかのかみ)
「闇罔象女神」(くらみつはのめのかみ)などに分かれたりします。
「高龗神」は京都の貴船神社のご祭神で、また大国主の先祖神でもあるというのです。
ということは、龗神とは出雲の龍神が原型であるということになるのでしょうか。
罔象女神も事代主の個人名「八重波津身」と響きが似ていて(みつは=はつみ)気になります。
ともあれ、清々しく、気持ち良い奥宮でした。